日経平均株価大幅安・個別銘柄も全面安にー2022年9月26日の日本株

9月26日の日本株

週明け9月26日の日本株は、寄り付きから大きく下落し、その後も下げ幅を広げる展開となり、日経平均株価の終値は前営業日比722円28銭安の26431円55銭となりました。
TOPIX、マザーズ指数も大きく下落しました。

値上がり銘柄482に対し値下がり銘柄3540と全面安の展開、年初来高値更新銘柄は14、年初来安値更新銘柄は156でした。

ADA指数はマイナス12.4%となり、前営業日のマイナス0.7%からマイナス幅が拡大しました。保有株を売却する一方、もともと空売りしている銘柄はそのままとなっているため、差し引きでマイナスが拡大する形となっています。買いより空売りの方が多いロング・ショートとなっています。

短期的にはそろそろ下げ止まりそうだが

個別銘柄をみると、個人的な感覚ですが8割以上が下降トレンドとなっていて、年初来安値更新銘柄も150を超えており、まさに下降トレンド真っただ中となっています。また、商社株や銀行株など、先週末の全体下落の中強かった銘柄群も一気に大きく値を下げるなど、非常に雰囲気が良くありません。
それでも、アメリカ株に比べると下落率は小さくとどまっており、円安の影響で日本株はまだましな状態、といえます。

さて、誰の目から見ても明らかな下げ相場になっていますが、アメリカ株もかなり短期間で大きく下げていて、日本株も同様ですので、短期的にはそろそろ下げ止まりそうではあります。
では、そのタイミングを見計らって買い向かうべきかといえば、短期売買が得意な人であればそれでもよいですが、そうでない人は無理に買い向かうのはリスクが高いと思います。

もちろん、強い銘柄もまだ残っていますから、それらが上昇トレンドにあるのであれば追いかけるのは良いと思いますが、下げ続けている銘柄の底打ちを狙うのは時期尚早ではないかと感じます。

最近になり、世界経済のリセッションや金融危機の可能性を唱える専門家も増えてきましたが、先日のマネーサイトでは多くの専門家が年末高を予想するなど、どうも危機感がまだ不足していると思っています。
1970年代の高インフレの時期には、短期間でNYダウが50%下落しましたし、金融危機にまで発展すれば、リーマンショックを超える規模の崩落も十分あり得ます。

株価が上昇するのは金融引き締めが終わり、金融緩和が始まってからしばらくたってからのことが多いですから、今のような不安定なマーケット環境では無理せずに、資金を減らさないことを第一に考えるべきでしょう。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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