年初来安値更新銘柄が急増ー2022年4月27日の日本株

4月27日の日本株

4月27日の日本株は、大幅安で寄り付いた後も下げ幅を広げ、日経平均株価は一時26000円割れ直前まで下げたものの、その後は持ち直し、終値は前日比313円48銭安の26386円63銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も下落しました。

値上がり銘柄1133に対し値下がり銘柄2297と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は18、年初来安値更新銘柄は287でした。

ADA指数はマイナス15.6%となり、前日のマイナス10.0%からマイナス幅が拡大しました。保有株の売却により買い持ちが減少し、空売り銘柄はそのままのため、差引のマイナスが大きくなったことによります。空売りの方が買いより多いロング・ショート戦略を継続中です。

下手に動かないのが吉か

日経平均株価は4月12日の安値を割り込みましたが、3月につけた安値からはまだだいぶ距離があります。一方、年初来安値更新銘柄が300に迫る数に急増し、実態としてはかなり弱い状況です。日経平均株価も弱いですが、個別銘柄の弱さは日経平均株価だけを見ていては分かりません。

とはいえ、かなり株価が下がって割安に感じられる水準に達している銘柄も多く、そうしたものは私自身も移動平均線超えのタイミングで買ってみたりしますが、結局はすぐ売りに押されて損切りになってしまうことが多いです。

さらには、最近のアメリカ株の動きが激しく、せっかく良いタイミングで買えたと思っても、その日の夜のアメリカ株の急落により、翌日大きく下がってしまい、損切りとなることもあります。

では損切りせずに粘った方が良いのかといえば、損切りしないとさらに株価が下落してしまい、損失がかえって膨らんでしまいます。

つまり、安易に買いに行った結果、損切りの憂き目にあうし、損切りしなかったら損失が拡大してしまうという状況です。

私自身は上昇の初動に乗ることを目指していますので、上昇の初動がダマシですぐ下げに転じた場合は潔く損切りをしていますが、それだと損切りが積み重なってしまい、精神衛生上もよくありません。

したがって、絶対に上昇の初動に乗りたい、というのでなければ、下降トレンド銘柄も多いこの現状では、利益を得ようと下手に動くのではなく、基本は様子見で、買うならポジションを小さくしたうえで実行し、余計な損失を生じさせないようにするのがよいと感じます。

下げたらそこそこ買いが入ってくるため、トレンドが出にくくなっていますが、中長期的なトレンドでみれば、やはり今は下方向にあると思います。引き続き、無理をした勝負は禁物です。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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