日経平均株価30年6ヶ月ぶりの高値ー2021年2月8日の日本株

2月8日の日本株

週明け2月8日の日本株は、寄り付き直後から急伸し、その後も強い展開となりました。日経平均株価の終値は先週末比609円31銭高の29388円50銭となり、直近高値を更新し、30年6ヶ月ぶりの高値水準となっています。
TOPIX、マザーズ指数も上昇しました。

値上がり銘柄2790に対し値下がり銘柄1129と値上がり優勢、昨年来高値更新銘柄は133、昨年来安値更新銘柄はゼロでした。

ADA指数は56.5%となり、先週末の44.7%から上昇しました。景気敏感株やコロナ悪影響銘柄のうち、まだ移動平均線からのかい離が大きくないものを中心に買いを入れました。

鉄鋼株が紙のように舞い、ビットコインは青天井へ

個別銘柄をみると、ファーマフーズ(2929)、ネクステージ(3186)、シップヘルスケアホールディングス(3360)、リクルートホールディングス(6098)、ソフトバンクグループ(9984)などが高値更新となっています。

また8日は景気敏感株やコロナ悪影響銘柄が軒並み強く、不動産株、商社株、海運株などが大幅高、そして鉄鋼株もまるで紙のように軽やかに舞い上がりました。鉄鋼株の急上昇をみると、2005年ごろの上昇相場を思い出します。

さらに昨晩にはテスラがビットコインを15億ドル(1580億円)購入というニュースも飛び込み、これによりビットコインは10%超の急騰で、価格はまさに青天井といったところです。

一方で、成長株は総じて弱く、ハイテク株も弱いものが目立ちます。日経平均株価が600円高であるにもかかわらず、値下がり銘柄が1000を超えていることをみても、上昇トレンド銘柄にしっかり乗れていないとあまり利益が取れない状況は相変わらず続いていると感じます。

私自身、もともと成長株やハイテク株中心のポートフォリオでしたので、イマイチ今回の上昇に乗り切れていないのは残念なところですが、8日の時点で最低限度は買い仕込めた感じです。景気敏感株やコロナ悪影響銘柄を丹念に探せば、まだあまり上昇していないものもありますし、今後押し目をつけることもあるでしょうから、そうした機会は逃さないようにしたいものです。

株価がどんどん上がると、逆に怖くなってしまい持ち株を売ってしまいたくなる気持ちが強くなるものです。でも、おそらく一度降りてしまうと、再び乗ることはかなり難しいと思います。それがバブル相場というものです。
したがって、どうなったら売る、というルールを決め、そのルール通りに淡々と動くことがバブル相場では求められています。このバブルが弾けたら、おそらく当分の間株で大きな利益は上げづらくなると思います。取れるときにしっかりと取っておきたいものですね。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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