歴史的な下落になったがさすがに一旦は止まるかー2020年3月13日の日本株と今週の投資戦略

<3月13日の日本株>
週末3月13日の日本株は、凄まじい動きとなりました。日経平均株価は一時1800円以上値下がりして16690円60銭まで下落、その後は1500円近く急速に戻すものの、引けにかけて再び700円以上売られました。終値は前日比1128円58銭安の17431円05銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も大幅安となっています。

値上がり銘柄168に対し値下がり銘柄3861と全面安、昨年来高値更新銘柄はゼロ、昨年来安値更新銘柄は1695と、今まで見たことないような数値となりました。

ADA指数はマイナス9.0%となり、前日のマイナス9.6%とほぼ変わらずでした。実質的には保有株はほぼゼロで、100%近いキャッシュポジションになっています。

 

<見たことない数値が続出>
個別銘柄をみると、当然ながらほとんどの銘柄が25日移動平均線を割り込み、マイナスかい離率が30%、40%に達するものも珍しくありません。

昨年来安値更新銘柄が1695というのも今まで見たことありませんし、日経平均株価の25日移動平均線からのマイナスかい離が一時23.9%に達したのも、リーマン・ショックとほぼ同じ水準と記憶しています。さらには、25日騰落レシオが43.2%という数値です。騰落レシオって、こんな数値になることあるんだ、というほど、今までの記録を大きく更新する低さです。

このように、テクニカルの面からはさすがに一旦は底を付けるだろうと思っています。ただ、今までも何度も、底打ちの可能性が高い、というところからさらに底割れしてきていますし、ボラティリティが異常に高いので、買うタイミングを誤ると簡単に損失が膨らんでしまい、はっきり言って個別株を買うのは恐ろしすぎます。

もちろん、底打ちの可能性は高いのは間違いないので、ここで勝負をかける、というのもありだと思います。上手く行けば大きな利益です。

ただ、私は勝負をかけるほど大胆なことはできません。基本は様子見で、買うとしても無理のない範囲で買います。月曜日の朝から高い買い気配であれば買うのはやめ、金曜日の安値を割り込んだら売却とする逆指値注文を、買った直後に入れて損失を極小化します。

それでも、例えば月曜日の夜のアメリカ株が急落したとしたら、簡単に損失が膨らんでしまいます。とにかく今は高いところで買うと、アメリカ株次第であっという間に損失が膨らむので、大幅高で寄るようなら買わない、と徹底しておいた方がよいです。

そして、最近の株価の乱高下の中、飛び込む勇気がない、という方は、株価の動きが落ち着くまでは手を出さない方が無難です。最低でも5日移動平均線超え、できれば25日移動平均線超えを待ってから買う方が、今の株価より高く買うことになりますが、安全性は高いです。

安く買うチャンスだが安全性が低い今買うのか、少し高くなってしまうか安全性が高くなってから買うのか?・・・。
今勝負に行き、成功すれば大きな利益、でも失敗すれば大きな損失・・・かなりギャンブル的な要素が強い中、行くか行かないかは自分次第です。
私なら、最高でも全投資可能資金の10%程度で、かつ朝あまり高く寄り付かないのであれば、少し勝負してみようかな、という感じです。

オリンピック問題とか、ドイツ銀行の問題とか、まだまだ不透明な部分もあって、それらが表面化したときの株価の反応がどうなるのか分からないので、うかつに手を出しにくいというのが本音です。
やはり勝負にでて撃沈、は避けたいので、勝負に行くとしても、失敗しても資金が大きく減らない範囲での勝負にとどめた方が無難だと思います。

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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