<今日の日本株>
9月3日の日本株は、前日終値を挟んで上下40円ほどの幅の小動きに終始しました。日経平均株価の終値は前日比4円97銭高の20625円16銭でした。
TOPIX、マザーズ指数は上昇し、いずれも上昇率は日経平均株価より大きくなりました。
値上がり銘柄2350に対し値下がり銘柄1256と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄は30、年初来安値更新銘柄は34でした。
ADA指数は12.9%となり、前日の6.5%から上昇しました。特に空売り銘柄に反発して移動平均線を超える銘柄がいくつも発生し、それらの買い戻しをしたことによります。銘柄によってはドテン買い(空売りしていた銘柄を全て買い戻し、さらに買いに転じること)に転じたものもあります。
<方向が明確になってから動く>
個別銘柄をみると、株価が上値追いとなる強い銘柄はそれほど多くないのですが、目立つのはこれまで下げ続けてきた銘柄の明確な反発です。
例えば不動産株はその典型例ですし、野村ホールディングス(8604)もここ1ヶ月ほど非常に強い値動きになっています。
これが将来をどのように示唆しているのは不明ながら、上昇トレンドに転じているのは事実なので、私自身も多少は買って保有しています。
もちろん、今のところは下げ続けた後のリバウンドの域を出ていませんので、無理をして積極的に買う必要もないとは思いますが、一番やってはいけないのが、「業績悪いのに株価がこんなに反発するなんておかしい」と、空売りを仕掛けたりすることです。
通常、株価は業績のボトムより先に反発します。したがって、業績が悪いのに株価だけは反発する、ということがよくあります。
こんなときは、やはり株価の動き、株価のトレンドを重視することが、成功につながります。
私も、さすがにここから日本株全体が大きく上がるとは思えないものの、株式投資の世界では何が起きてもおかしくない、というのは20年超の株式投資の経験から身を持って実感しています。
ひとまずは、株価が明確に反発しつつある銘柄が増加している点に注目し、無理のない範囲で買っていくようにします。もちろん、株価が大きく反落して保有銘柄が下降トレンドになったら直ちに売却します。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。