<今日の日本株>
6月11日の日本株は、朝方安く始まったもののその後はプラス圏で推移しました。ただ上値も重く、日経平均株価の終値は前日比69円86銭高の21204円28銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も上昇しました。
値上がり銘柄2318に対し値下がり銘柄1328と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄は83、年初来安値更新銘柄は14でした。
ADA指数は16.5%となり、前日の11.0%から上昇しました。空売り銘柄の中に反発するものが多く、それらを買い戻したことなどが理由です。
<超目先的には一服か?>
個別銘柄をみると、インフォマート(2492)、神戸物産(3038)、マニー(7730)など、強い銘柄は順調に高値更新をしている印象です。
全体的には25日移動平均線を上回って上昇トレンドになっている銘柄が半分、まだ25日移動平均線を下回っている下降トレンドの銘柄も半分、といった感じです。
そして下降トレンドの銘柄が日々上昇トレンドに転換しているのが現状です。
一方、これまで上昇トレンドを続けてきた強い銘柄の中に、25日移動平均線を割り込む弱い動きに転じたケースが目立ちます。
私自身、強い銘柄を買い、弱い銘柄を空売りするというロング・ショート戦略を続けていますが、ここ数日は強い銘柄が下がり、弱い銘柄が上昇しているので利益が増えず、ストレスがたまる展開です。
ただ、勝負する時期ではないことからポジション自体をもともと小さくしていること、5月の下落局面で多くの個人投資家が損失を被った中、空売りをしていたおかげもありほぼ無傷で乗り切っていることから、致し方ないかなと割り切っています。勝負すべきときに勝負し、大きく取れればよいですから。
さて、私がウォッチしている指標のうち、6日騰落レシオが242と、今年に入って最高値をつけました。6日騰落レシオは、短期的な天井や底値を計るときに有効ですが、これがかなりの高値圏になっているということは、目先的には株価が上がりにくいことを示します。
もちろん、これにより保有株を売却する必要はないと思いますが、例えば今回の反発に出遅れていて、今から多額の資金を一気に投入して買い向かうというのはリスクがあります。今から買うにしても、安くなった場面でも追加買いできるように余力を残しておいた方がよいでしょう。繰り返しになりますが、今は勝負する時期ではないので、大きく勝つことよりも大きく負けないことを重視すべきです。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。