<今日の日本株>
8月16日の日本株は、日経平均株価が寄り付き後300円超下落したものの、10時半ごろより急上昇、一時前日比プラスとなる場面もありました。終値は前日比12円18銭安の22192円04銭でした。TOPIX、マザーズ指数も下落しました。
値上がり銘柄849、値下がり銘柄2846と全面安に近い状況、年初来高値更新銘柄は11、年初来安値更新銘柄は436でした。
ADA指数はマイナス20.9%となり、前日のマイナス5.1%から大きく低下しました。保有株のうち25日移動平均線を割り込んだものを売却したり、新規の空売りを実行したためです。
<日経平均株価をみていては実態はつかめない>
個別銘柄をみると、私のウォッチ銘柄に高値更新となるものは皆無でした。ただし、14日、15日と高値更新となった銘柄の多くは、小幅な下落にとどまっていて、上昇トレンドはキープしています。
一方、資生堂(4911)やオープンハウス(3288)など、好決算を発表したにもかかわらず、株価下落が止まらない銘柄が目立っていて、「業績が良いから株価が下がっても我慢して持ち続ける」行為は極めて危険と感じます。
おそらく外国人投資家やファンドが保有株を売却していると思われ、いくら好業績であっても売り圧力が強ければ株価は値下がりを続けてしまうからです。
今のような相場環境では、あまりファンダメンタルに固執しすぎない方がよいです。機械的に、下降トレンドになったら好業績株であろうがなかろうが売却した方が、大きな痛手を負わずにすみます。
16日は、日経平均株価こそ小幅安でとどまりましたが、個別銘柄は悲惨な状況で、新安値がなんと436銘柄も出ています。14日の大幅高を受け、慌てて買った投資家は、早速大きな含み損を抱えてしまっていることでしょう。
何も慌てることはなく、毎度同じことを繰り返し言っていますが、25日移動平均線を超えてから買えばよいのです。とにかく、今は守り優勢、利益を得ようなど考えるときではありません。
昨日の新聞で、個人投資家が株価下落を続けているメルカリ(4385)を買い続けているという記事がありましたが、個人投資家が逆張りで買い下がっているうちはなかなか底打ちしません。買い下がっても買い下がっても株価が下落し、「もうだめだ!」と投げ売りをしたところが底値になります。もちろん100%こうなるわけではありませんが、個人的にはそのような展開になった方が、すっきり底打ちをしてやりやすくなるとは思っています。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。