<8月10日の日本株>
週末8月10日の日本株は、引けにかけて大きく売られ、日経平均株価の終値は前日比300円31銭安の22298円08銭となりました。
TOPIXも下落、マザーズ指数は⒉%超の大幅下落となりました。
値上がり銘柄1017に対し値下がり銘柄2636と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は34、年初来安値更新銘柄は139でした。
ADA指数は20.1%となり、前日の22.4%から少し低下しました。25日移動平均線を割り込んだ保有株を売却した一方、株価が急反発した空売り銘柄もかなり買い戻したため、トータルで見ればADA指数は小幅の低下にとどまりました。
<好決算・上昇トレンドの銘柄を買う>
個別銘柄をみると、TDCソフト(4687)など高値更新となる銘柄もありましたが、非常に多くの銘柄が25日移動平均線を割り込み下降トレンドになっています。
一方、ここまで株価が下落を続けていて、決算発表をきっかけに株価が急反発するものが目立ちます。例えばモブキャストホールディングス(3664)の第2四半期決算は赤字でしたが、昨年より赤字幅が縮小したため株価はストップ高となりました。
好決算の銘柄が下落し、冴えない決算の銘柄が上昇するという今の相場環境はまともではありません。
では、決算内容がイマイチであっても決算発表により株価が上昇した銘柄を追いかけて買うべきかといえば、私はそうは思いません。
決算内容がそれほどよくないのに株価が上昇しているということは、「業績はそれほどよいわけではないけど、さすがにこの株価は安すぎたよね」という水準訂正に過ぎないわけです。
したがって、株価の水準訂正が終わればそこから先は株価が伸び悩む可能性が高いです。
一方、好業績を続けている銘柄は、おそらく外国人投資家などの利食いにより株価が下落していると思われますが、再度彼らが買い直すなどの動きとなれば、株価は再び上昇してくるでしょう。
長期的に見て株価が大きく上昇する可能性があるのはやはり好業績の銘柄です。しかし、短期的には好業績の成長株ほど株価が厳しい動きとなっています。
したがって、決算がほぼ出そろう今週以降は、好業績にもかかわらず株価が下落した銘柄のうち、再度上昇トレンドに復帰したものから順次買い戻していくという戦略を考えています。
逆に、冴えない決算にもかかわらず株価が急上昇したものについては、株価が伸び悩んで再度25日移動平均線を割り込むようであれば、そこで空売りを仕掛けるというのも一考です。
日経平均株価までもが再び25日移動平均線を割り込み、年初来安値更新銘柄が100を超えているような非常に重苦しい雰囲気です。無理をして多額の資金をつぎ込む局面ではありませんが、好決算+上昇トレンドとなった銘柄については拾っていくべきと思います。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。