<12月15日の日本株>
週末12月15日の日本株は、前場安く、後場一時プラス浮上も再度売り直されるという展開でした。日経平均株価の終値は前日比141円23銭安の22553円22銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も下落しました。
値上がり銘柄1292に対し値下がり銘柄2381と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は意外と多く153、年初来安値更新銘柄は9でした。
ADA指数は75.4%となり、前日の78.7%から少し低下しました。25日移動平均線を割り込んだ銘柄を売却したのが主な要因です。
<移動平均線から大きくかい離したらあきらめる>
個別銘柄の動きを見ると、はっきり言って「バラバラ」です。
リンクアンドモチベーション(2170)、ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)、イーグランド(3294)など高値更新となる銘柄も少なくない一方、私の保有株のうち非常に多くの銘柄が25日移動平均線割れ寸前まで値下がりしています。
木曜日に25日移動平均線超えとして注目していたKNT-CTホールディングス(9726)は伸び悩んだものの、N・フィールド(6077)は順調な動きとなりました。
このタイミングでの買いが全てうまく行くわけではありませんが、成功した場合は安いところで仕込めることになりますから、個人的には悪くないタイミングと思っています。
個人的には、全面高となる「大相場」がいつ来てもおかしくないと思っていますが、今のところそのような明確な兆候は出てきていません。とはいえ、高値更新となる強い銘柄もかなり多いですから、そうした銘柄を中心に保有していれば、利益は増える相場ではあります。
ところで、「買おうかな?」と思っていた株が気づかぬうちに急騰してしまっていたら、皆さんはどうしますか?飛びついて買ってしまう方も少なくないと思います。
しかし私は明確なルールを持って対応しています。なぜなら、急騰した株を追いかけて買うと、「高値掴み」になる可能性が高く、かつ損切りとなった場合の損失が大きくなってしまうからです。
例えば、バーチャレクス(6193)という銘柄が、水曜日に突如ストップ高しました。火曜日に25日移動平均線の上で上ヒゲをつけているので、ここを超えたら買いとする逆指値注文を出しておけば、良いところで買えましたが、逆指値注文を出さず、夜に株価をチェックしてはじめてストップ高に気づいたとしましょう。
もしこの動きをみて、翌14日に寄り付きで買うと、そこが天井となってしまうことになります。15日までの2日間で、買値から15%も値下がりしてしまいました。
私なら、翌14日に買うということはしません。なぜなら、13日のストップ高の時点で、25日移動平均線からのかい離率が約20%に達していたからです。
私のルールは、25日移動平均線からのかい離率が5%以内のところで買う、どんなに欲しい銘柄であっても10%以内のかい離の範囲内で買い、かつ買い付ける数量を少なめにする、というものです。
もちろん、上の例で、14日に買った後さらに株価が伸びて利益を得られることもあるでしょう。でも、株式投資はいかに「大きな損失」を回避するかが重要です。
となれば、損失が大きくなる可能性のあるタイミングで買うことは避けるべきです。どうしても欲しい銘柄であれば、あらかじめ逆指値注文を入れておくか、どんなに損失を被っても受け入れられるという範囲内で買うようにしましょう。
上場銘柄は3600社以上あります。急騰した銘柄を見送っても、いくらでも魅力的な銘柄はありますから、1つの銘柄に固執しないことが重要です。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。