<今日の日本株>
8月2日の日本株は終日強い動きで、日経平均株価の終値は前日比94円25銭高の20080円04銭でした。TOPIXも上昇、前日急落したマザーズ指数も反発して、下げ幅の4割ほど戻しました。
値上がり銘柄2293に対して値下がり1254と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄は125、年初来安値更新銘柄は13でした。
今日のADA指数は42.3%となり、前日の29.9%から大きく上昇しました。これは、それまでの新興市場銘柄中心のポートフォリオをやや見直し、それ以外の銘柄で上昇トレンドにあるものを新規に買ったためです。市場全体の動きから見ると、投資可能資金の30%しか投入しないのはやや少ないので、それを増やしました。
<基本は強い銘柄が強いという動きに変化なく>
昨日までの急落で、上昇トレンドが長期間続いていた強い銘柄の多くが脱落してしまいましたが、強い銘柄はまだまだ残っています。TOKYO BASE(3415)、アウトソーシング(2427)、兼松(8020)など高値更新となっています。
また、ニトリホールディングス(9843)が明確に25日移動平均線を上回ってくるなど、決算発表等で一時的に売られた銘柄であっても、売りが一巡すると再度上昇トレンドに復帰するケースも目立ちます。
やはり、好業績が続いている銘柄については、決算発表等で売られて下降トレンドになったとしても、継続的な株価のウォッチは必要と言うことです。
一方、弁護士ドットコム(6027)など、長らく上昇トレンドが続いた銘柄の明確な25日移動平均線割れも散見されます。
結局は個別銘柄ごとに株価のトレンドを把握し、適切に売買していくというのが対処法です。日経平均株価と動きがあまり連動しない銘柄も多いので、「日経平均株価が20000円を回復したから」という理由で、下降トレンドに転じた個別銘柄を我慢して保有しているのは危険なやりかたです。
<昨日の新興市場銘柄急落は「買いのチャンス」だったのか?>
他の個人投資家のSNS等の投稿をみると、昨日の新興市場銘柄の急落をチャンスととらえ、新規買いした人も少なくなかったようです。そして今日の反発ですから、「大成功」と考えるのも無理はありません。
でも、昨日の急落に続き、今日も急落したら?明日も急落したら?いったいどうするのでしょうか?
相場が壊れれば、昨日のような急落が3日連続で起こっても決して不思議ではありません。もちろん、ご自身が決めたルールに従った売買であったり、昨日のような急落に買い向かうことで、リーマンショックも乗り越えることができているのであれば問題ないでしょう。
でも、数々の急落を目撃してきた私からすれば、昨日の新興市場銘柄急落は、さらなる暴落の入口となる可能性がある動きに見えました。そんなタイミングで新規買いするなど、信じられません。
私はこうして、急落を乗り越え、資産形成をしてきました。ブログでは何度も同じことを言っていますが、「いかに大きく儲けるか」ではなく、「いかに大きな損を回避するか」が個人投資家の株式投資では重要なのです。
いつか必ず来る大暴落時、きっと私のこの考え方を理解していただけると思います。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。