<4月7日の日本株>
週末4月7日の日本株は上下に大きく変動しました。日経平均株価は朝方18785円73銭まで上昇後、18517円43円まで下落し、そこから持ち直して終値は前日比67円57銭高の18664円63銭でした。
TOPIXも上昇、マザーズ指数も1%超の上昇となりました。
値上がり銘柄2399に対して値下がり銘柄1106と値上がり優勢でした。年初来高値銘柄はわずか16にとどまりました。年初来安値銘柄は249と高水準ではありますが、木曜日の632からは大きく減少しています。
金曜日のADA指数は14.1%で、木曜日の14.7%とほぼ変わらずでした。今日は新たに下降トレンドとなった保有株が少なく、新たに新規買いをした銘柄もほとんどなかったため、指数の動きが小さくなりました。
<反発銘柄もそこそこあった金曜日>
ファーストロジック(6037)、ラウンドワン(4680)、ニトリホールディングス(9843)など、相場全般は軟調でも強い動きの銘柄も少しはあります。
また、ダイセキ環境ソリューション(1712)のように、一気に25日移動平均線を超えてきた銘柄や、エラン(6099)、エフアンドエム(4771)、ヒビノ(2469)など、一時25日移動平均線を割り込んだもののすぐに反発して再度25日移動平均線を超えてきた銘柄もいくつかありました。
<底打ちかも知れないが、それでも私は下降トレンド銘柄は買わない>
木曜日のブログにてコメントした通り、テクニカル的にはいつ反発してもおかしくないタイミングでしたので、その通りになった、ということでしょう。
しかし、この反発が底打ちとなり、上昇トレンドにつながるかと言えば、それは分かりません。分からないのであれば、主観的に考えるのではなく客観的に考えることが、大ケガを避ける方法です。それが私であれば「25日移動平均線を超えるまでは買わない」という方針です。
現状、9割近くの銘柄が下降トレンドにあると想定されます。今このタイミングで全力勝負し、読み通り反発して上値を超えるような動きになれば成功、しかし底割れしたら失敗です。
そうではなく、25日移動平均線の下の多少の反発は捨てて、25日移動平均線を超えてから買うようにすれば、大勢下降トレンドの中で時々現れる、トレンドの変化まで至らない程度の小反発を「底打ち」と勘違いすることが避けられます。
人それぞれ、投資方針、投資スタイルは異なりますが、私の投資スタイルは下げ相場にめっぽう強いという自信があります。
ここまで日経平均株価は高値から約5%の下落です。対して、私の投資可能資産の減少幅はピークからみて4%ほどです。さらに、私は保有株をすでにだいぶ落としていますから、今後日経平均株価が大きく下がっても、私の投資可能資産の減少幅は小さく済みます。
誰でも簡単に利益が出せる相場は数年に1度は訪れます。私はその時にめいいっぱい資産を増やし、後はどちらかというと守り優先、無理をしないというスタンスを貫いています。このタイミングで、私は新規買いを大量に実行するといった勝負をするつもりは全くありません。なぜなら、今が勝負のタイミングとは、20年の投資経験からしてどう考えても思えないからです。
勝負のタイミングになりうるのは、株価指数が上昇トレンドで、かつ個別銘柄も上昇トレンドに転換するものが日々増加するような状況のときです。
もし、後から振り返ってみて、今全力で新規買いするのが正しかったとしても、それは結果論です。株式投資は結果がすべてですが、結果論で語ることは、正しくありません。
そして、もし、ここから大相場になった場合、25日移動平均線超えで新規買いしても十分に安値圏で買えます。大損を避けていれば、そのうち誰でも儲かる相場がきます。でも、常に勝ちを狙っている人は、いつか必ずやってくる暴落で資産を失ってしまうのです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。