<今日の日本株>
月末2月28日の日本株は、前場は高く推移していたものの後場に入って失速し、結局小幅高で終えました。日経平均株価の終値は前日比11円52銭高の19118円99銭でした。TOPIX、マザーズ指数も小幅高でした。
値上がり銘柄2062に対して値下がり銘柄1370とやや値上がり優勢、昨年来高値更新銘柄は120とやや盛り返しました。昨年来安値更新銘柄は1でした。
今日のADA指数は59.7%となり、前日の54.9%から上昇しました。今日の反発により、25日移動平均線を回復した銘柄に対してつけていた空売りを買い戻したなどのためです。
<新たなトレンドの変化は少なかった>
今日は、トレンドが転換した銘柄は少なく、上昇トレンドの銘柄はそのまま上昇トレンド、下降トレンドの銘柄はそのまま下降トレンド、という動きでした。
例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)、ソフトバンクグループ(9984)など、昨日の時点で明確に25日移動平均線を割り込んでいる銘柄は今日も弱い動きでした。「強い銘柄につけ」というポリシー自体は今のところ変更ありません。
<「長い上ヒゲ=売り」では決してない>
今日はメディアドゥ(3678)がストップ高になりました。この銘柄は、2月の初めに非常に長い上ヒゲを付けました。
株式投資の教科書では、長い上ヒゲは売り、とよく書いてあります。果たしてこれは本当だったのでしょうか?
メディアドゥのケースは、確かに長い上ヒゲが生じたものの、上昇トレンドであることに変化はありませんでした。私としては、長い上ヒゲが生じても、上昇トレンドであるならば保有を継続させてよい、と思っています。
その結果、今日は長い上ヒゲすらも超えてくる動きとなったのです。
また、福島工業(6420)も、2月中旬に非常に長い上ヒゲをつけています。でも、株価は上昇トレンドを維持していますから、私はそのまま持っていてもよいのではないかと思います。実際、まだ長い上ヒゲの水準までは達していないものの、株価は上昇を続けています。
このように、長い上ヒゲが出ても、決して「売り」とはならない、これが現実の株式投資の世界です。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。