1月20日の日本株と今週の投資戦略

<1月20日の日本株>
週末1月20日の日本株は、トランプ大統領就任式を控えている割には強い動きとなり、日経平均株価の終値は前日比65円66銭高の19137円91銭となりました。TOPIX、マザーズ指数も上昇しています。

値上がり銘柄は1991、値下がり銘柄は1445とやや値上がり優勢でした。昨年来高値更新銘柄は62とやや増加、昨年来安値更新銘柄は5でした。

20日のADA指数は53.2%と、前日の51.8%からやや上昇しました。後述するメガバンク株等を、直近安値割れで損切りという条件で新規買いすることなども考えましたが、23日以降の相場が大きく荒れるリスクも考慮し、トランプ大統領就任式が終わるまではあまり無理しないよう心掛けました。

<月曜日は基本的には様子見が無難か>
トランプ大統領就任式を受け、アメリカ株は上昇し、為替レートも1ドル=114円60銭と落ち着いた動きとなっています。このことから、日本株が大荒れとなることは避けられたと思っています。

ただ、1テンポ遅れて週明け月曜日から株価が大きく反応する可能性もあります。そして、もし大きく反応するとした場合、果たしてそれが上方向なのか、下方向なのかもふたを開けてみないと分かりません。

1つだけ言えるのは、現在日経平均株価はまだ25日移動平均線の下に位置しているということです。そして、株価が25日移動平均線近辺にいるときは、しばらく25日移動平均線の近くを行ったり来たりして、明確な方向性がなかなか出ないことも少なくありません。

そこで、個別銘柄のうち、現状25日移動平均線を下回っている銘柄で、かつ25日移動平均線と直近高値がそれほど離れていないもの(例えば三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など)については、25日移動平均線を超えただけでは新規買いせず、直近高値超えで新規買いとするのが1つの戦略です。

25日移動平均線と直近高値が離れている場合は、例えば25日移動平均線超えで買付予定数量の半分を買い、直近高値超えで残り半分を買う、という戦略でもよいと思います。

さらには、25日移動平均線と直近安値が離れていない場合は、株価が25日移動平均線を超えていなくても、直近安値割れを損切りとして新規買いするという方法もあります。

最後の方法(直近安値割れを損切りとして25日移動平均線を株価が超える前に新規買いしてしまう)は、トランプ大統領就任式という多くの投資家が注目するイベントが無事終わりましたから、週明け以降はある程度積極的にやってもよいと思います。

それでも、週明け大きく下落する可能性もありますから、上への方向性が明確になった時点(25日移動平均線超えに加え、直近高値更新銘柄の増加)で新規買いを積極的に行っても全然遅くないです。

個人的には少なくとも明日前場の動きを見てから決めたいとは思っていますが、例えば三菱UFJフィナンシャル・グループなどは、まず25日移動平均線割れしている現時点で買って直近安値割れで損切り、そして25日移動平均線超えで買い増し、さらに直近高値超えで買い増し、という3段階戦略でいく予定です。

トランプ大統領就任式も無事終わりましたし、そろそろ日本株が反転上昇してもよい頃合いと大いに期待しています。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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