<今日の日本株>
12月7日の日本株は上昇し、日経平均株価は前日比136円15銭高の18496円69銭で引けました。TOPIXも上昇しましたが、マザーズ指数は下落しています。
値上がり銘柄2487に対し値下がり銘柄1032と値上がりが優勢でした。また、年初来高値更新銘柄が237まで増加してきました。年初来安値は6と相変わらず低水準です。日本株の上昇相場に陰りが見えるような兆候はありません。
今日のADA指数は63.0%となり、前日の61.5%から少し上昇しました。当面の上限としている70%までまだ少し余裕があるため、良い銘柄がみつかれば少しずつ買っているという状況です。
<質の良くない銘柄の高値掴みに要注意>
現状、日本株の上昇相場に陰りはないと書きましたが、少しだけ気になることがあります。それは、質の良くない銘柄、いわゆる「ボロ株」の急騰が目立つようになってきている点です。
通常、上昇相場では先行銘柄が上げ、その動きに他の銘柄も追随し、最後に業績や財務状況の良くないボロ株が上昇して、一旦の上昇相場が終わることが多いです。
強い相場では、ボロ株の上昇が終わると、再度先行銘柄が上げはじめ、うまく循環物色が続くこともありますが、ボロ株上昇が、上昇相場の最終局面であるケースが通常ですから用心しておきましょう。
特に、ボロ株は業績の裏付けもなく、突然株価が急騰します。今日であれば、アーク(7873)やプロスペクト(3528)などです。こうした銘柄は、株価が2桁だったりするので、突然の急騰で、1日で20%、30%上昇することも珍しくありません。そうした動きを見ると、「まだまだ上がる」と思って飛びつきたくなってしまうのですが、それは避けた方がよいと私は思います。
なぜなら、そうした突然株価が急騰したボロ株は、株価上昇が1日で終わってしまうことも多いからです。良くあるパターンが、急騰の翌日、寄り付きは高く始まるもののそこから株価が大きく下落し、いわゆる「かぶせ線」という形になるものです。
ボロ株を買うこと自体は私は特に反対はしませんが、買うのであれば、急騰する前の、25日移動平均線からのかい離がまだ小さい段階で買うようにしましょう。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。