<12月2日の日本株>
週末を控えた12月2日の日本株は弱含みの動きとなり、日経平均株価は前日比87円04銭安の18426円08銭でした。TOPIX、マザーズ指数も下落しています。
値上がり銘柄は1326、値下がり銘柄は2161と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は118、年初来安値更新銘柄は6でした。
12月2日のADA指数は61.7%となり、前日の73.0%から大きめに低下しています。25日移動平均線を割り込んだ保有株が思いのほか多かったほか、週末のイタリア国民投票の結果次第で相場が大きく動く可能性があるので、25日移動平均線近辺のどっちつかずの銘柄も一旦売却しておくことにしたためです。
<指数は目先のピークも強い銘柄は強い>
12月1日の前場を目先のピークに、短期的な調整局面入りを想定していますが、強い銘柄は強いです。
例えば、トランプ氏勝利後株価が急伸し、その後しばらく横ばいの動きを続けていたメガバンク(三菱東京UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411))やりそなホールディングス(8308)は直近高値を更新してきました。野村ホールディングス(8604)や大和証券グループ本社(8601)などの大手証券株も同様です。
通常は、ある程度の押し目を作ってから次の上昇が始まるのですが、調整局面はほぼ横ばいで、押し目らしい押し目を作らずに再上昇がスタートしました。これはかなり強い動きであり、大量の投資資金がこうした大型金融株に流入していると思われます。
現状、私のウォッチ銘柄から推測すると上昇トレンドにある銘柄がおよそ7割、下降トレンドにある銘柄がおよそ3割です。
そして、上昇トレンドにある銘柄の多くは、銀行株、証券株のようにトランプ氏勝利直後から上昇トレンドが続いていて、下降トレンドにある銘柄の多くは、逆にトランプ氏勝利後以降、下降トレンドが続いています。
下降トレンドにある銘柄は、やがて上昇トレンドに転じたら新規買いするかどうか判断すればよいだけで、今は上昇トレンドが続いている個別銘柄を、中途半端な水準で売らずに大事に保有しておくことが、来るべき大相場に備えた戦略です。大相場になれば、株をできるだけ多く保有し続けることができた投資家が一番の勝利者となるからです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。