<今日の日本株>
週明け10月17日の日本株は小幅上昇となり、日経平均株価の終値は先週末比43円75銭高の16900円12銭でした。TOPIX、マザーズ指数も上昇しました。
個別銘柄をみると、値上がり2126に対し値下がりも1237あり、全面高にはなっていません。一方、年初来高値更新銘柄86に対し年初来安値更新銘柄は12にとどまっていて、相場の基調は強いことは間違いありません。
今の日本株は決して全面高の展開ではなく、私のウォッチ銘柄のうち3分の1以上はいまだ下降トレンドです。豆蔵ホールディングス(3756)のように上昇が続くものもあれば、オリエンタルランド(4661)のように下落が続いているものもあります。ですから強い銘柄を積極的に取り入れないと、全くといってよいほど利益があがらない相場です。
今日のADA指数は57.6%(先週末は56.4%)と、ほぼ横ばいでした。多少の銘柄入れ替えを実行しました。
<原油価格が直近高値超えに>
しばらくチェックしていなかったのですっかり見落としてしまっていたのですが、原油価格(WTI)が6月の直近高値を超え、4ヶ月ぶりの水準にまで上昇しています。それを受け、原油価格と株価が連動しやすい個別銘柄も底打ちから上昇に転じています。例えば日揮(1963)、千代田化工建設(6366)、国際石油開発帝石(1605)、丸紅(8002)、三菱商事(8058)などです。
ただ、こうした銘柄は内需系の増収増益銘柄とは異なり、原油価格次第で株価が大きく変動する傾向にあります。そして、将来の原油価格がどうなるか個人投資家が読むことは困難です。
そこで、こうした原油価格に連動する銘柄については、株価のトレンドをなおのこと重視する必要があります。もし25日移動平均線を明確に割り込んだなら、「我慢していればそのうち再び上がる」と思うのではなく、すみやかに売却ないし損切りをします。そうしないと、もしこの先原油価格が再び下落に転じたら、多額の含み損を抱えることになりかねないからです。
市況で業績が大きく変動するリスクのある銘柄に対しては、ファンダメンタル分析よりも株価トレンド分析による売買タイミングの見極めの方が重要です。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。