<今日の日本株>
10月12日の日本株は大幅に反落しました。日経平均株価の終値は前日比184円76銭安の16840円ちょうどで、前日達成した17000円をあっさり割り込んでしまいました。TOPIX、マザーズ指数も下落しています。
個別銘柄の動きをみると、値上がり862に対して値下がり2530と、値下がりが優勢です。また、年初来高値銘柄が36(前日は104)に対し、年初来安値銘柄が24(前日は11)まで増加してきており、マーケットの環境は悪化しつつあります。
今日のADA指数は54.3%となり、前日の60.6%から低下しました。25日移動平均線を割り込んだ銘柄の売却や、動きの悪い銘柄の保有株を減らしたりしました。
<ここからの動きには少し警戒>
今日は、ここまで株価の上昇や戻りが続いていた銘柄のうち、25日移動平均線を明確に割り込んだものがかなり見受けられました。例えばクレスコ(4674)、ハーツユナイテッドグループ(3676)、ダブル・スコープ(6619)などです。
また。騰落レシオは本日時点で112.6%となっていて、10月6日の126.5%を天井に下落が続いています。参考までに、過去の騰落レシオの天井→底までの状況を挙げると以下のとおりです。
3/28 129.4% → 4/11 87.4%
7/22 131.4% → 8/26 78.9%
10/6 126.5% → ?
このように、過去2回はいずれも騰落レシオが90%割れまで調整しています。今回も同様の動きになる可能性は十分あります。
また、需給面からみても、今は11月決算のヘッジファンドの「45日ルール」(ヘッジファンドを解約したい投資家は決算日の45日前までに申し出が必要と言うルール)により、売りがかさみやすい時期でもあります。(「45日ルール」による株価下落を都市伝説の類と考えている方もいらっしゃるようですが、知り合いのヘッジファンド運営者も45日ルールについて明確に言及していますから、影響は当然あるものと理解しています)
ですから、上昇トレンドにある銘柄をすぐに売却する必要性はありませんが、もし25日移動平均線を割り込んだら売却するようにして、思わぬ株価急落が起きたとしてもダメージが最小限に抑えるような心がけが重要です。10月は不思議と株価急落が起こりやすい月でもありますから、用心するに越したことはありません。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。