<9月30日の日本株>
9月30日の日本株はドイツ銀行株の下落など不透明要因が重なり、日経平均株価は前日比243円87銭安の16449円84銭と大きく値下がりしました。TOPIXも大幅下落、マザーズ指数も1%ほどの下落となりました。個別銘柄をみても、値上がり866に対して値下がり2594と、全面安に近い展開でした。
午前中までは、指数の弱さの割には私の保有株は強い動きで、含み損益も前日比プラスで推移していましたが、後場に入ると保有株も弱含み、結局終わってみれば含み損益は前日比マイナスとなってしまいました。
また、年初来高値が大きく減少して32銘柄だったのに対し、年初来安値は55まで増加しており、少し警戒も必要かもしれません。といっても全ての銘柄を売る必要はなく、上昇トレンドがしっかり続いている銘柄に絞って投資しておけば今のところは問題ないと思います。
30日のADA指数は62.4%となり、前日の68.0%から低下しました。前日の時点で少し持ちすぎと感じていましたので、動きの悪い銘柄を中心に売却しました。
<いよいよ10月相場に突入>
10月は、ヘッジファンドの決算を控え、いわゆる「30日ルール」や「45日ルール」により顧客からの解約要求に応えるためにヘッジファンドからの保有株売却が増えてくる時期です。そして、2008年のリーマン・ショックをはじめ、不思議と株価の急落が起こりやすい時期でもあります。折しも、今はドイツ銀行の問題、アメリカ大統領選の問題などその行方次第では株価に大きな影響を及ぼしかねない懸念材料が山積しています。
とはいえ、全くの弱気になるのもやりすぎと思っていて、やはり上昇トレンドにある銘柄は保有を続けるべきと思います。年初来高値が32ある一方で年初来安値も55あるというのは、明らかに二極化相場の兆候です。二極化相場では、上昇トレンドにある強い銘柄に投資していなければ利益を得ることができません。また、今年前半もそうでしたが、よほど相場全体が崩れない限りは、二極化相場では強い銘柄は上昇し続けることが多いものです。
どうしても心配なのであれば、投資可能資金に対する実際の株式への投資金額の割合を低くする(私は現時点で6割強ですが、例えばこれを3割程度にするなど)、突然の急落に備えてプットオプションを買っておくなど、やり過ぎない範囲での守りを固めておけばよいと思います。
とにかく、方向性の出ない状態がまだ続いていますから、明確な方向性が出るまでは無理をせず、損失を極小化することを目標に耐え忍ぶことが求められています。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。