<今日の日本株>
8月18日の日本株は、前場は安く始まったものの次第に戻す動きでしたが、後場に入って急落し、日経平均株価は前日比259円63銭安の16486円01銭で引けました。TOPIX、マザーズ指数も下落しました。
日経平均株価は25日移動平均線を若干割り込んでいます。また、TOPIXやマザーズ指数は明確に割り込んでいる状況です。さらに、年初来高値銘柄が11に対し、年初来安値銘柄が89に達しており、調整局面入りが濃厚となっています。
今日のADA指数は34.2%で、前日の34.4%とほぼ変わらずでした。多少の銘柄入れ替えを行い、明確な上昇トレンドにある銘柄のみを残すようにしました。
<恒常的に1ドル=100円割れとなるか>
ロンドン市場、ニューヨーク市場と恒常的にドルー円相場が1ドル=100円割れとなっています。アメリカの早期利上げ観測後退もあり、円高圧力は高まっている状況です。
昨年夏以降、トレンドとしては円高が続いているわけですが、円高進行とともに株価が上昇を続けていた内需・好業績・高成長銘柄のほとんどは、今は全くといってよいほど上昇しておらず、私が手掛けている(いた)銘柄やウォッチしている銘柄はごく一部を除いて軒並み下降トレンドになっています。
一方、円高進行にかかわらず、一部の輸出関連株、例えばジェイテクト(6473)、トプコン(7732)、日本写真印刷(7915)などは上昇トレンドが続いています。
日銀のETF買いの規模が増額となっていることもあり、個別銘柄を見る限りは単純に「円高=株安」とは必ずしも言えない点が、今の日本株を非常に難しくしています。
ただ、相場全体で見れば、大多数の銘柄が下降トレンドにありますから、全体では下落局面にある中、一部の銘柄が上昇トレンドを維持している、そしてそれは内需系高成長株ではなく、輸出関連株が目立っている、というのが現状です。
年初来安値銘柄数が年初来高値銘柄数を大きく上回り、かつ年初来安値銘柄数が日々増加している状況からして、日本株全体は調整局面であり、無理をして勝負をする場面ではありません。保有株は上昇トレンドを維持している銘柄に絞り、かつ資金管理をしっかりとおこなってキャッシュポジションを多めにしておくのが良いと思います。今は利益を得ようとするのではなくできるだけ損失を抑えることを重視すべきです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。