<今日の日本株>
週明け8月8日の日本株は、円安進行を好感して朝方から上昇、そして時間が経過するにつれさらに上値追いの動きとなり、日経平均株価は先週末比396円12銭高の16650円57銭で引け、再度明確に25日移動平均線を超えてきました。TOPIXも2%近く上昇しましたが、マザーズ指数は逆に3%超の下落となっています。
今日のADA指数は24.5%となり、先週末の10.8%から大きく上昇しました。上昇トレンドにある銘柄、上昇トレンドに転じた銘柄への買いを思い切って大きく増やしました。
<二極化相場の逆流はまだまだ続くか?>
今日の相場は、日経平均株価こそ400円近くの値上がりをみせたもの、個別銘柄で見ると値上がり2202に対して値下がりも1242もあり、銘柄によりまちまちの値動きになっていることが分かります。
今日大きく上昇した銘柄は、パイオニア(6773)、DOWAホールディングス(5714)、日本写真印刷(7915)、トプコン(7732)、NTN(6472)などです。これらは決して四半期決算は好調でなく、増収増益が続いているわけでもありません。しかし、今まで長期間にわたり下落を続けていて、さすがに割安感から株価が上昇していると思われます。
また、それ以外にも鉄鋼株、海運株、銀行株なども好調な値動きとなっています。
一方、好業績銘柄である寿スピリッツ(2222)やシスメックス(6869)は下落、アリアケジャパン(2815)は朝方大幅高だったものの次第安、セプテーニ・ホールディングス(4293)は場なりの上昇に過ぎませんでした。
このように、今日も二極化相場の逆流が続いています。つまり、成長株が売られ、それ以外の銘柄は買われるという動きです。個人的には、今の相場で買っていくべき銘柄は、今日しっかり上昇しているものから選ぶべきと思いますし、私自身そうしています。
<流れは「成長株」から「割安株」へ>
7月上旬までの二極化相場ではとにかく「成長株」が買われる相場でした。成長株であれば、多少高PERで割高になっても構わない、という感もありました。しかしここ1ヶ月はその「割高感」がかなり意識され、成長株の調整局面が続いているのだと思います。
その逆に、PERで見て10倍以下の割安株はゴロゴロしていましたが、成長株でなければ買われないという動きが続いていましたので、そうした銘柄は放置されていました。銘柄によっては10倍以下のPERからさらに株価が下がるものも珍しくありませんでした。しかし最近は、「割安感」がクローズアップされ、かなり買いが入っているものと思われます。
今までは例え低PERでも、増収増益でなければ買われませんでしたが、今後は低PERであれば、業績の伸びがなくとも十分に投資対象になっていくのではないかと思います。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。