<今日の日本株>
3連休明けの日本株は、高く始まったものの午前中は先週末とほぼ同水準まで下がる局面もありました。しかし午後に入ると一転上値追いの状況になり、日経平均株価は先週末比225円46銭高の16723円31銭で引けました。TOPIXも上昇しましたが上昇率は日経平均株価に劣っています。マザーズ指数は引けにかけてかなり持ち直したものの、先週末より下落して終わりました。
一般的に、日経平均株価の方がTOPIXより上昇率が高い場合、個人投資家は株価上昇をあまり強く実感できない傾向があります。日経平均株価の上昇率が高い相場は、先物主導の相場であることが多く、個人投資家が保有している個別銘柄に買いがあまり入らないためです。加えて足元の相場ではマザーズ指数が下落基調にあることもあり、7月11日以降、あまり儲かっていない個人投資家が多いのではないかと推測されます。少なくとも私自身は7月11日以降の相場では儲かっていません。
今日のADA指数は43.3%となり、先週末の46.7%からやや低下しました。ADA指数こそ若干の減少ですが、かなり大幅な銘柄入れ替えをしました。日銀金融政策決定会合次第でどう転ぶか分からない銀行株を外したり、25日移動平均線を明確に超えたものの25日移動平均線自体がまだ下向きであり、戻り高値から株価が下がっている銘柄も一旦売却しました。他方、25日移動平均線を明確に超え、25日移動平均線自体も上向きの銘柄などを新規買いしました。
<勝負は日銀金融政策決定会合以降か>
足元では、日経平均株価が明確に25日移動平均線を超え、さらに上値追いが続いている状況です。株価の動きだけをみれば、すでに底打ちして新たな上昇波動に入った可能性もありますが、決めつけるにはまだ早いと思います。
やはりポイントとなるのは7月28日~29日の日銀金融政策決定会合の結果を受けて、株価がどう反応するかだと思います。足元の株価上昇が、どれだけ日銀の追加緩和を期待してのものかは分かりませんが、私の個人的な見解としては、今回の会合では大した緩和策は出ないのではないかと考えています。そのため、ちょうど前回の会合でゼロ回答だったのと同じように、市場参加者の失望売りを大いに懸念しているところです。
もちろん、一方で日経平均株価も個別銘柄の多くも上昇トレンドになっていますからあまり弱気になることもできず、ADA指数40%前後で28~29日を乗り切り、あとはそこからの株価の反応次第で保有株を売却するか、それとも買い増しをするかを判断するつもりです。
理想としては会合で大した対策が出されず失望売りで下落するものの、それほど深い下落とはならずに短期間で調整が終了し、再度上値を追っていく展開です。こうなれば、買いポジションもADA指数で見て60%、70%と増やしていけると考えています。
なお、足元ではポケモンGOの空前の大人気により、任天堂(7974)はじめ関連銘柄が軒並み大きく上昇しています。これらの銘柄に対する私自身の取り組み方や今後の注意点などについては、別稿にてお話しします。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。