<今日の日本株>
参議院選挙から一夜明けた7月11日の日本株は大幅に上昇、日経平均株価は先週末比601円84銭高の15708円82銭で終えました。一時700円以上の上昇となりました。TOPIX、マザーズ指数も上昇し、ほぼ全面高の展開でした。
参議院選挙の結果は事前予想のとおりですから、これが株価上昇の原因ではないと思いますが、足元で空売り比率がかなり高まっていましたから、空売りの買い戻しのきっかけとなった可能性はあります。
今日のADA指数は2.8%となり、先週末のマイナス13.3%から一転プラスに転じました。空売りの買い戻しおよび新規買いを進めた結果です。
個人的には、日本株は早晩底割れするとみていましたので、先週末時点で空売りを入れすぎたことが結果としてあだとなった形です。さらに良くなかったのは、保有していた銘柄に値下がりするものが目立ち、空売りしていた銘柄に大幅高するものが目立ったことからいわゆる股裂き状態になってしまった点です。ということで今日は結構マイナスになっています。
ただ、空売りについては25日移動平均線を超えたら淡々と損切りするだけですし、新規買いについても同様に25日移動平均線を超えたら実行するのみです。
<下降トレンド銘柄に急反発が目立つが・・・>
今日の個別銘柄の値動きで気になったのは、今まで強い動きを続けていた上昇トレンド継続銘柄の動きが悪く値下がりも目立つ一方で、下降トレンドを続けていた銘柄に急反発するものが目立ったという点です。それほど数は多くないものの、下落続きだった株価が明確に25日移動平均線を超えてきている銘柄も出てきています。
私は最近は毎日のように「二極化相場」の継続を伝えていますが、未来永劫二極化相場が続くことなどありません。どこかのタイミングで、長らく売られ続けていた銘柄が反発し、上昇トレンドに転じるのは間違いありません。問題は、そのタイミングがいつかということと、それを事前には予測できないということです。
したがって、私は上昇トレンドが続く好業績銘柄を買いのメインとしつつも、足元で25日移動平均線を明確に超えた銘柄についても打診買いを実行することとしました。
もちろん、まだ大部分の銘柄が下降トレンドですし、日経平均株価も25日移動平均線近くまでようやく戻った程度です。しかし、今までと物色対象が変化するときは、必ず先行銘柄が現れます。まずはそうした銘柄がないかどうか見つけるため、日々株価チャートを観察するつもりです。私自身は日本株は底割れしていくとは思っておりますが、それは所詮予想にすぎません。その意味であらゆる可能性は排除しないで柔軟に、臨機応変に対応できるようにしておこうと思います。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。