<今日の日本株>
今日の日本株は反発し、日経平均株価は前日比172円63銭高の16238円35銭で引けました。マザーズ指数も上昇しましたが、上昇幅は小幅にとどまりました。また、個別銘柄の騰落をみますと、値上がり2043に対して値下がりも1313あり、全面高の相場にはなっていません。イベントリスクを控えた売り仕掛けが先物買いによりポジションをヘッジしているのではないかと思っています。もしかしたら、イギリス国民投票の結果を一部織り込みに行く動きかもしれません。
今日のADA指数はマイナス17.3%と、昨日のマイナス17.1%とほぼ横ばいでした。下降トレンドに転じた買い銘柄の売りと、株価が大きく戻った売り銘柄の買い戻しを進めました。両者の規模が同じ程度だったため、ADA指数のみを見るとほぼ変動がないように感じると思います。
<EU残留を織り込みに行く動き?>
夜になり、欧州市場では株価が軒並み上昇、為替レートも円安に振れています。シカゴ日経先物も本日終値から200円ほどの上昇です。
こうした一連の状況から、マーケットはイギリスのEU残留を急速に織り込みにいく動きとなっているようです。
しかし、結果判明前にあまり大きく上昇するようだと、仮に結果がEU残留だったとしても、材料出尽くしで株価は下落してしまう可能性もありますから十分注意したいものです。
私のポジションは、ADA指数をみていただくとマイナスになっていますが、実態はやや空売りの方が多いロング・ショートの状態です。これは、ADA指数の計算上、保有株の金額を時価ではなく取得価格ベースで集計しているためです、そうした銘柄にヘッジの空売りをつけると、本当ならその時点でプラスマイナスゼロなのに、残高が差し引きでマイナスになってしまうために表面上マイナスが大きくなってしまうのです。
例えば200円で買って保有している銘柄が600円まで上昇した後400円まで下落して下降トレンドに転換した場合、その時点で速やかにヘッジ売りをすると、ADA指数は200-400=マイナス200となり、実態(プラスマイナスゼロ)とずれが生じてしまいます。
私は株価のトレンドに従って、上昇トレンド銘柄を保有し、下降トレンド銘柄を空売りしており、それらをネットすると若干の売り優勢のポジションになっています。イギリスの国民投票の結果発表後、買い銘柄と売り銘柄をネットして大きな損失にならなければそれでよい、と思っています。あとは、トレンドが下降トレンドに転換したならば保有株を売り、上昇トレンドに転換した空売り銘柄は買い戻しを行うといういつもと同じことをするだけです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。