<今日の日本株>
6月15日の日本株は、為替レートが落ち着いたことや、直近で大きく下げていたことの反動もあり、反発しました。日経平均株価は前日比60円58銭高の15919円58銭で引けました。昨日記録的な暴落をしたマザーズ指数も、今日は3%ほど高くなりました。
ただし、値上がり銘柄1972に対して値下がりも1400あり、決して全面高にはなっていない点に注意が必要です。もし底入れしたならば、リバウンドも強烈なものになるはずですが今日のところそのような兆しはありません。
今日のADA指数はマイナス11.8%と依然マイナス水準ですが、昨日のマイナス17.4%からは多少マイナス幅が縮小しました。これは、今日の反発で再度25日移動平均線を超えてきた銘柄の買い戻しやヘッジ空売りの外しなどを行ったためです。現在の相場が警戒モードであることは間違いありませんが、そんな中でいち早く上昇トレンドに復帰した銘柄は、迷うことなく買いを入れていけばよいと思います。
<株価が切り返すことで逆指値注文がしやすくなる>
いくら株価が25日移動平均線を割り込んだから売却すると決めていても株価が値下がりを続ける中で保有株の売却をするのは意外と難しいものです。今日の時点では25日移動平均線を上回っていても、翌日に株価が急落して25日移動平均線を一気に割り込んでしまうこともあるからです。ですから、株価急落の恐れがある場合は、あらかじめ逆指値の売り注文を出しておくことが適切なタイミングでの売却に役立ちます。日中株価を見れないサラリーマンの方であればなおさらです。
しかし、下げ続けた株価が一旦下げ止まって反発すると、その後逆指値注文を入れるのが非常に楽になります。下げ止まって反発した株価が「直近安値」になるため、直近安値割れで売却というルールに従って行動すればよくなるからです。
例えばセプテーニホールディングス(4293)は、14日に一時25日移動平均線を割り込んで3170円の安値をつけたものの、そこから切り返して終値は3350円と25日移動平均線を上回って引けました。
そこで、これを受けて、翌15日に3170円を直近安値とし、直近安値割れの3165円で逆指値の売却注文を出しておくのです。25日移動平均線は3276円ですから、3170円割れというのは直近安値割れかつ25日移動平均線割れという、売却のタイミングを2つ満たすことになります。
まだまだ予断を許さない相場が続きます。サラリーマンの方が株価を見れない場中に突然株価が急落する可能性もあります。でも、25日移動平均線を数%下回った株価で売りとする逆指値注文を使えば、大きな損失は避けることができます。さらに、直近安値が25日移動平均線の少し下にあるような場合は、迷わず直近安値割れで売りとする逆指値注文を出したいところですし、私ならそうします。もし、そこから株価が反発したら、再度25日移動平均線超えで買い直せばよいだけですから、深く考える必要は全くありません。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。