<今日の日本株>
6月7日の日本株は、日経平均株価が前日比95円42銭高の16675円45銭と上昇して引けました。マザーズ指数も1%ほどの上昇でした。為替レートがやや円安気味に推移したことが大きいと思われます。
今日のADA指数は41.9%となり、前日の26.4%から大きく上昇しました。空売り銘柄のうち25日移動平均線を超えた銘柄を買い戻したのと、直近高値を超えて逆指値の新規買いにヒットした銘柄が相当数出たことによるものです。
<全面高ではないが強い銘柄がやや増加した印象>
ADA指数の大きな変動をみると、なんだか自分の実行している売買がちぐはぐな感を受けますが、日本株全体として明確な方向性が生じていない中では致し方ないとは思っています。もともと私が実践する「株価トレンド分析」は、方向性のないどっちつかずの相場には弱い手法です。
今日は新高値銘柄も72銘柄出ている一方で、新安値銘柄は17まで減少していて、決して全面高にはならないものの強い銘柄がやや増加しているな、という印象があります。直近高値を超えて逆指値買いがヒットした銘柄が結構あったことからもそうした傾向がうかがえます。
2ヶ月ほど高値圏でもみ合っていて、昨日・今日の動きでこれを上抜けて高値更新した日本M&Aセンター(2127)や、寿スピリッツ(2222)、ベネフィット・ワン(2412)、アウトソーシング(2427)、セリア(2782)、MonotaRO(3064)、スタートトゥデイ(3092)など、内需系好業績銘柄の上値追いは相変わらず継続しています。
私自身、買いと売りを両方持つロング・ショート戦略を取っていることは先日から申し上げているとおりです。ここからの日本株が全面高になるとは思えないので、買いだけで勝負するのは怖いという感覚があります。しかし、空売り銘柄が上昇トレンドに転じたら、それは買い戻さざるを得ないので、もし今後日本株が上昇基調に転じたならば、空売りの買い戻しが進む一方で買い持ちのポジションが残りますから、自然と強気のポジションを構築できる形にはなっています。
もちろん、空売りの買い戻しが必要になればその際に多少の損失が生じるわけですが、今のような先行き不透明な相場では、ある程度は仕方ないと割り切ってやっています。空売りしている銘柄のみが上昇し、買い持ちの銘柄が下落するという又裂き状態になれば話は別ですが、今のところはそのような兆候はありません。又裂き状態にならない限りは空売りの買い戻しによる損失をはるかに上回る買い持ち銘柄の利益ないし含み益増加が期待できます。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。