<今日の日本株>
4月20日の日本株は上昇したものの上値は重く、日経平均株価の終値は前日比32円10銭高の16906円54銭でした。朝方は17000円を超えていましたが、次第に失速する動きとなりました。昨日急伸したマザーズ指数も今日は下落に転じています。
今日のADA指数は54.8%と、前日の50.0%からさらに上昇しました。少し残っていた空売りが急伸したために買い戻したり、上昇トレンド転換銘柄を新規買いしました。買いポジションが少し膨らんできたため、銘柄入れ替えも多少実施しました。
<衆参同日選見送りによる影響は?>
今日の動きで、やはり日経平均株価は17000円より上の水準はかなり重いことが再確認されました。
今日は首相が衆参同日選をしない方針という報道がされており、消費税増税先送りの信を問うために衆議院解散という道筋は怪しくなってきました。マーケットが4月末の日銀追加金融緩和や消費税増税先送りをどこまで織り込んでいるかは分かりませんが、消費税を予定通り引き上げるということになれば、日本経済は沈没してしまうでしょうから大変に心配です。
<日銀金融政策決定会合による「材料出尽くし」にも注意>
直近の日本株の強い動きは、日銀追加金融緩和の先回り買いが大きいと思いますが、日銀金融政策決定会合の前にすでに株価がかなり上昇しているようであれば、金融緩和発表が材料出尽くしとなり、天井をつけてしまう可能性もあります。
なにしろ、1月のマイナス金利発表の際は、株価上昇は数日で終わり、為替レートは円高に向かったわけです。金融緩和が株価を上げ、円安に向かわせる効果は以前よりはかなり小さくなっていると思っておいた方がよいです。
もし、日銀金融政策決定会合前に株価が上昇していて、かつ買いポジションを持ちすぎていると感じるようであれば、リスク軽減の観点から、持ちすぎと感じない程度まで少しポジションを減らしておいた方が良いかもしれません。3月決算のピークも近いことですし、決算発表前後の株価の乱高下を避ける意味でも悪くない戦略です。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。