今日の日本株(2016年4月4日)

<今日の日本株>
4月4日の日本株は小幅続落となり、日経平均株価は先週末比40円89銭安の16123円27銭で引けました。一時上昇する局面もありましたが、後場に入って売られる展開となりました。なお、TOPIXやマザーズ指数は上昇しており、日経平均株価に連動する大型株の弱さが目立つ形となりました。
今日のADA指数は9.2%となり、先週末の16.6%からさらに低下しました。これは新たに下降トレンドとなった保有株を売り、かつ空売りを増やしたためです。
ちょっと空売りが多い気もしますが、今回は「積極的防御」という形で空売りも一定数量は保有し、ロングショート戦略を続けたいと思っています。

<華麗なる弱気への転換>
4月1日のADA指数の急激な減少に驚かれた方も少なくないと思いますが、私にとって、4月1日はそれまでの強気を弱気に転換させるターニングポイントとなりました。なぜここまで急激な減少になったかといえば、空売りを実行したこともありますが、多くの銘柄が同じタイミングで25日移動平均線を割り込んだため、たまたま売却した保有株が多かっただけというのが大きな理由です。
日経平均株価のチャートをみていただくと分かる通り、先週の金曜日(4月1日)に、株価は明確に25日移動平均線を割り込んでいます。そして、多くの個別銘柄も同じような形となっています。
なお、上昇トレンドにある銘柄については売る必要はありませんし、私自身も上昇トレンド銘柄については多少保有数量を減らした銘柄がある程度で、基本は保有を続けています。しかし、25日移動平均線を明確に割り込んだ銘柄については速やかに売却しています。

<ここで売らなくていつ売るのか>
もちろん、25日移動平均線を割り込んだら売却するのは私の投資スタイルであり、他の方法を取られる方も大勢いらっしゃると思います。
でも、保有株が25日移動平均線を明確に割り込んでいるのにそのまま保有を続けているならば、どのタイミングで売却するのでしょうか。
「こうなったら売却する」という指針があり、かつそのスタイルで成功しているなら私が口出しする余地はありませんが、「なんとなく売らなかった」というのであれば、それは非常に危険なやり方です。
売るべきタイミングで売りそびれた場合、相場環境が悪ければあっという間に株価が大きく下がって塩漬けになってしまうことは、今年1月~2月中旬の相場で嫌というほど経験したはずです。私は、個人投資家の多くが株式投資で勝てない大きな理由が、多額の含み損を抱えた塩漬け株を保有し続けているためと思っています。

<適切なタイミングで損切りしなければチャンスに乗れない>
もし適切なタイミングで売却なり損切りしていれば、そこから株価が大きく下がったときに安く買い直すチャンスが巡ってきます。損切りせず塩漬け株を抱えていたら資金が塩漬け状態になっているのでこのチャンスに乗ることができません。このチャンスに乗れるかどうかで、皆さんが想像する以上に投資成果に差がつくことは、アベノミクス相場の初期に乗れた個人投資家は資産を何倍にも増やしたという事実からもご理解いただけるはずです。
あくまでも個人的な見解ですが、私は日経平均株価が2月12日につけた安値を今年中に割り込む可能性が高いと思っています。下降トレンドになった銘柄に空売りを実行しろ、とまでは言いませんが、保有株が下降トレンドになったら一旦売却して株価の行方を見守るべきだと思います。それが株価の乱高下が続く日本株で成果を上げるために個人投資家が求められているものです。

 

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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