<今日の日本株>
3月10日の日本株は大幅反発、日経平均株価は前日比210円15銭高の16852円35銭で終えました。昨日や一昨日の午前中のような売り物に押される弱さは本日はあまり感じず、おおむね終日強い動きとなっていました。
明日3月11日はメジャーSQ(SQ(毎月第2金曜日)のうち、オプションに加え、先物の精算日も重なる年4回のSQ)です。昨日(水曜日)までは、SQに関連したポジション調整が活発に行われていたはずですが、ポジション調整の多くは水曜日までに大方終わります。本日はその影響が出なかったということでしょう。
明らかに25日移動平均線を上回って推移している強い銘柄については引き続き保有継続としています。25日移動平均線の上に株価があるものの移動平均線自体がまだ下向きの銘柄は、火・水と弱い動きだったものについて一部一旦売却しましたが、本日切り返して直近高値を超えた銘柄(例えばGMOインターネット(9449)など)は買い直しをしました。これらの結果、ADA指数は57.2%(昨日は46.9%)まで回復しました。まだまだ方向性がはっきりしない相場なので、強い銘柄を意識的に組み入れるようにしています。
<サラリーマン投資家は材料株には手を出さない>
昨日ストップ高比例配分で終わったアドアーズ(4712)は、本日も大幅高となりました。新設する株主優待が株価上昇のきっかけであり、私自身はそれだけでストップ高になるような材料とは思いませんでしたが、株価は今日も大きく上昇し、値上がり率トップとなっています。
このように、何か株価にプラスとなる材料が出て短期間で急騰した銘柄のことを「材料株」と呼びますが、私は日中仕事をしているサラリーマン投資家は材料株に手を出すべきではないと思います。
ストップ高比例配分で終わった翌日というのは、1日の値動きがとても大きくなりがちです。アドアーズも、寄り付き124円→安値115円→高値148円→終値137円と、かなり激しい動きをしました。
もっと怖いのは、ストップ高で寄り付いたと思ったら、そこから急落してストップ安で引けるというパターンです。短期間の急騰銘柄では、そうした動きは日常茶飯事です。もし、場が始まる前にそうした銘柄に成行で買い注文を出し、夜帰ってみて株価を見たら、ストップ高で買ったものがストップ安になっていた・・・そんな泣くに泣けない状況は避けなければなりません。
短期間に大きく値上がりした銘柄に飛び乗る場合、日中の値動きを常に監視できる投資家が、デイトレードで取引を完結させるのが基本です。日中の値動きを見れないサラリーマン投資家がこうした銘柄ばかり手掛けていると、高値掴みで簡単に資金を失ってしまいますので十分に注意してください。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。