<今日の日本株>
2月17日の日本株は、日経平均株価が前日比218円07銭安の15836円36銭と反落しました。一時は400円以上値下がりしました。
今日のADA指数は14.4%となり、前日の23.5%から低下しました。これは、下降トレンドながらも好業績の銘柄について、買ってはみたものの戻りが非常に鈍い銘柄が多かったため、それらを売却したことによるものです。日経平均株価こそ2月12日の安値から1500円幅の戻りを見せましたが、個別銘柄の中には少ししか戻せていないものが目立ちます。今は相場全体が下げ相場中の戻りに過ぎませんので、ここで勝負することはないと思い、弱い銘柄を外して身軽になることを優先しました。
<日本株の株価乱高下の犯人は「日経レバ」か?>
今の日本株は、日本独自の材料で動くことはほとんどなく、アメリカ株の動き、原油価格の動き、為替レートの動きの影響を非常に強く受けます。日本独自の動きといえば、諸外国に比べ、日本株の値動きが激しいということくらいでしょうか。この元凶として考えられるのが、日経平均レバレッジ上場投信(1570)、通称「日経レバ」であるといわれています。
日経レバは、日経平均株価の2倍の値動きになるよう設計されたETFです。そのため、投資資金の2倍のレバレッジをかけられるという点が個人投資家に受けているようです。実は日経レバの売買代金は東証全体でも連日トップクラスで、今日もなんと2600億円も売買されています。さらに、今年に入って日経平均株価が大きく下がるとともに、売買代金も大きく増加しています。
この日経レバの存在によって、株価が上昇するときには上昇幅が増幅され、逆に株価が下落するときは下落幅が増幅されるのです。
日経レバの売買代金が大きくなければ、株式相場に与える影響もほとんどないですが、1日あたり2000億円を超える売買がされているとなれば、かなりのインパクトを与えているはずです。
ただでさえ、下げ相場というものは上下の振幅が大きくなるのですが、そこに日経レバが加わり、異常なほどの株価変動が起きているのが実情です。
こんな時は、下手に買い向かうとすぐに損切りになってしまうのがオチです。本格的な買い始動は、株価が上昇トレンドに転じ、日経レバの売買代金も減少してくるのを待ってからでも遅くないでしょう。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。