<今日の日本株>
1月28日の日本株は、日経平均株価が前日比122円47銭安の17041円45銭と反落しました。一方マザーズ指数は+13.25の823.85と上昇するなど新興市場銘柄を中心に値上がりするものも目立ち、全体としては値上がり1607銘柄、値下がり1800円銘柄とほぼ拮抗しました。
今日はさくらインターネット(3778)やインフォテリア(3853)が大幅高になり、先の高値にあと少しのところまで迫ってきました。高値更新となれば、フィンテック関連株というテーマが息の長いものになることを示唆することになります。これからの動きに要注目です。
今日のADA指数は28.5%と、前日の24.6%から上昇しました。これは上昇トレンドに転じた銘柄の新規買いやヘッジの空売り買戻しなどを進めた結果です。一方で明日の日銀金融政策決定会合に備えて保有株の圧縮も進め、底値買いをした銘柄のうち反発力が弱く、下降トレンドにとどまっている銘柄などを売却しました。これらをトータルしたうえでのADA指数上昇です。
<決め打ちはしない>
明日の日銀金融政策決定会合にて追加緩和が発表されるかどうか、専門家の間でも意見が分かれているようです。個人的には、追加緩和は発表されず、失望売りを一瞬誘うもののすぐに持ち直す、というパターンを期待していますが、日銀がどう動くか、そしてそれに伴いマーケットがどう反応するかは、ふたを開けてみなければ分かりません。
分からないものに、「こうなるだろう」と決め打ちをするのは危険です。逆の目が出た時のダメージが大きくなってしまう恐れがあるからです。
私は、金融政策決定会合の結果、株価が大きく上がるパターンと大きく下がるパターンを想定しました。
・大きく上昇・・・株を保有していない場合、株価上昇の恩恵を受けられない
・大きく下落・・・株を多く保有しているほど、損失の額が大きくなる
このうち、「大きく下落」しても損失を最小限に抑えることが重要だと判断しました。
その結果、上昇トレンドにまだない銘柄、具体的には先日の安値近辺で底値買いをした銘柄は、株価が大幅安となったとき、他の銘柄に比べてさらに弱い動きになる可能性があると思い、今日売却したのです。
株をあまり持っていない状況で大幅高になっても、そこから新規買いすれば何とかなります。でも、株をたくさん持っている状況で大幅安になると、大きな損失をもろに食らうことになります。ですから私の結論は、上昇トレンドにある銘柄にしぼり、投資可能資金の30%程度に保有株を抑えたうえで明日を待つ、ということにしました。
株価が大幅高となってもそれなりに恩恵を受けることができる、大幅安となってもそれほど大きな損失は受けない、というように、どちらに転んでもまあまあ何とかなる、という感じで準備しています。
もし、今日売りそびれた銘柄があったとしても、明日の午前中ならまだ間に合います。
大した変動なく無事に通過してくれればよいな、と思いながら明日を待つことにします。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。