<今日の日本株>
3連休明けの2月25日の日本株は、前日の世界各国の株価急落の流れを受け、大きく値下がりしました。日経平均株価は一時1000円超の値下がりとなり、終値も先週末比781円33銭安の22605円41銭となりました。
TOPIX、マザーズ指数も大幅安となりました。
値上がり銘柄179に対し値下がり銘柄3818と完全なる全面安の展開、昨年来高値更新銘柄は7、昨年来安値更新銘柄は319に急増しています。
ADA指数はマイナス7.1%となり、先週末の13.8%から大きく低下、マイナス圏に突入しています。もともとロング・ショート戦略で買いと空売りの両方のポジションがありましたが、買いを減らし、空売りを増やした結果、トータルで空売りの方が多くなりました。
<株価はどこまで新型コロナウイルスの影響を織り込んだのか?>
個別銘柄をみると、ほぼすべての銘柄が下降トレンドにありますが、もともと上昇トレンドだった強い銘柄の中には、意外と本日の下げでも影響を受けず、上昇トレンドを維持しているものもいくつかあります。
25日騰落レシオが68.8%まで低下していたり、昨年来安値更新銘柄が急増したりと、短期的な反発はいつ起こってもおかしくないことから、そうなったときに備え、ある程度の買いのポジション(上昇トレンド銘柄)を持っていることは、精神的な安定につながります。
しかし、下降トレンドが続いている銘柄については、多少短期的な反発をしたところで、株価下落の流れを変えるまで至るのは難しいのではないかと思っています。
結局は新型コロナウイルスの影響をどの程度までマーケットが織り込んでいるかにかかっている一方、この影響がどこまで広がるのかを予測できないというのが現状です。
となれば、私であれば最悪の事態を想定して考えます。感染者急増、都市封鎖、学校休校、公共交通機関運休、企業活動停止・・・、ここまではまだ株価は織り込んでいないでしょう。
でも、株価があらゆる最悪の事態をも織り込めば、上昇トレンドとなる銘柄が増えてくるはずです。そうなったのを確認してからゆっくり買い進めればよいと思います。
本日の急落を果敢に買い向かった個人投資家も多いことでしょう。でも、それはあまりにもリスクが高すぎます。今回成功しても、同じことを繰り返しているといつかは大失敗します。
何度も申し上げていることですが、株価が下がっている最中には買い向かわない、株価が下げ止まって少し反発してから買う。これに加え、適切な損切りを徹底できれば、株式投資で大失敗することは極限まで減らすことができるはずです。
もしこうした状況で買うのであれば、私であれば移動平均線からのプラスかい離が高く、手が出せない銘柄が大きく値下がりし、乖離率が縮小した銘柄に絞ります。実は本日も少量ですがそうした買いを実行しています。間違っても昨年来安値を更新するような、バリバリの下降トレンド真っ只中の銘柄を買い向かわないようにしましょう。
また、航空会社、スポーツクラブ、居酒屋など、明らかに業績悪化が見込まれる銘柄については特に下手に手を出さないことをお勧めします。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。