弱い動き続く日本株ー2019年5月31日の日本株と今週の投資戦略

<5月31日の日本株>
週末・月末が重なった5月31日の日本株は、大きく下落しました。日経平均株価の終値は前日比341円34銭安の20601円19銭でした。
TOPIXも下落、マザーズ指数は小幅に下落となりました。

値上がり銘柄828に対して値下がり銘柄2867と全面安に近い展開、年初来高値更新銘柄は16、年初来安値更新銘柄は197でした。

ADA指数はマイナス5.2%となり、前日のマイナス6.7%からやや上昇しました。下降トレンドに転じた保有株の売却、上昇トレンドに転じた空売り株の買い戻しを行ったことによります。あくまでロング・ショート戦略で自然体で動いています。

 

<予想は一切あてにしてはいけない>
5月31日の下落により、日経平均株価は直近安値、および今年3月に何度か付けた20900円どころの安値を明確に下回りました。
また、年初来安値更新銘柄の数をみても、どう考えても下げ相場にあります。その中で一部強い銘柄も残っている、という状況です。

この下落を踏まえ、様々な専門家・評論家が今後の株価予想を発表していますが、一切あてにしてはいけません。彼らの株価予想は、言うなれば「想定内」です。例えば今週の日経平均株価の予想レンジは20000円~21000円、というように。

この程度の予想レンジであれば、予想は無視して、株価のトレンドに従って淡々と行動していれば問題ありません。逆に予想下限が20000円だから、20000円に近付いたところで大量に買い仕込んだ結果、株価が暴落して18500円になった・・・などとなれば目も当てられません。

もし、「来週暴落する」とか「来月に底打ちして急騰する」というような、想定外の動きを事前に予想できる評論家・専門家がいるのであれば、私もその予想を大いに参考にしたいです。でも残念ながらそれができる人はいません。無難な範囲内の予想をたてておいて、その水準を大幅に逸脱したら「想定外だった」と言い訳するだけです。

予想を参考にすることの怖いところは、予想が大きく外れた場合の損失が膨らんでしまうという点です。

個人投資家の方のブログをみると、特に割安株(バリュー株)に投資している人は、現在割安にみえる株がたくさんあるため、キャッシュ比率が小さく、多くの資金を株式に投資しているケースが多いです。

でもはっきり申し上げて、今はキャッシュを温存すべき時期です。年初来安値更新銘柄が200近くある中を買い仕込んだり、株価が下げ続けている銘柄を「割安だから」という理由で持ち続けていれば、今後暴落、急落があった場合再起不能の損失を被ってしまいます。

もし、割安だと思っていた銘柄が、業績悪化などにより割安ではなくなったとしたら・・・バリュー投資家は全滅するかもしれません。

日経平均株価やTOPIX,マザーズ指数がすべて上昇トレンドになり、個別銘柄に年初来高値更新銘柄が数多く出現する・・・強気になってよいのはこうした状況のときだけです。

下げ相場の最中はキャッシュを温存して嵐が過ぎ去るのを待つ、上げ相場になったら勝負をかける・・・こんな単純な勝負の鉄則すらわからず、下げ相場真っ只中で買い向かったり、含み損のある保有株を我慢して持ち続ける個人投資家が多すぎます。

足元は、テクニカル的にはいつ反発してもおかしくない一方で、相場環境が悪ければさらに下に突っ込むことも十分あり得ます。
つまり、やや売られすぎではあるものの底打ちまでとはいかない状況です。
こんな中途半端な水準で、逆張りで買い向かっていると、本物の深い下げ相場で撃沈します。勝負してもよい投資環境になるまで、資金を温存しておくのが賢い戦略と思いますが、いかがでしょうか。

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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