<今日の日本株>
週明け12月10日の日本株は、朝から終日大幅安の状態が続き、日経平均株価の終値は先週末比459円18銭安の21219円50銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も大幅安となりました。
値上がり銘柄434に対し値下がり銘柄3403と全面安、年初来高値更新銘柄は4、年初来安値更新銘柄は435にまで達しています。
ADA指数はマイナス39.3%となり、先週末のマイナス25.0%から大きく低下しました。新規空売りや、保有株の売却を進めたことによるものです。
<短期的には反発しそうだが・・・>
日経平均株価やTOPIXは、10月の安値まで接近していますが、かろうじて割れずにいます。こうした状況から、そろそろ下げ止まって反発するという論調も目立ちます。
しかし個別銘柄をみると、東証1部銘柄のうち435銘柄が年初来安値を更新するなど、下げ止まりとか押し目買いという言葉が全く当てはまらないほどの、下げ相場真っ只中という状況です。
確かに、年初来安値更新銘柄がここまで増加していること、各種テクニカル指標からは目先の反発も大いに期待できることから、短期的には株価上昇の可能性も高いと思います。しかし、ここでの買いは、完全に「逆張り」の考え方です。
個人投資家が失敗する最大の理由が、逆張りで買って損切りせず、塩漬け株を大量に作ってしまうことである、という事実を忘れてはなりません。
この失敗につながる投資行動は、断じて避けるべきなのです。
今まで何度も繰り返されてきたのが、短期的な株価上昇の後は、その上昇を打ち消すほどの株価下落となり、結局は直近安値どころか年初来安値も更新してズルズルと下げ続けるというものです。
やはり、25日移動平均線を割り込んでいる銘柄が大部分である現状では、底打ちという言葉を使うのは時期尚早であり、私自身は守りを固めて、多くの銘柄が25日移動平均線を超え、買いで利益を取りやすくなる状態になるまでは買いでの勝負は避けるつもりです。
何となく、世界中が混沌とした雰囲気になっているように感じます。株式投資はいつでも買いで勝負すればよいのではなく、勝ちやすい状況で勝負し、勝ちにくい状況では守りを固めるのが正しいやり方です。
そして今は、どう考えても勝ちにくい状況です。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。