<今日の日本株>
3月7日の日本株は、大幅マイナスでスタート後、一時プラス圏に浮上したものの、後場は再び売られ直しました。
日経平均株価の終値は前日比165円04銭安の21252円72銭でした。TOPIX、マザーズ指数も下落しました。
値上がり銘柄は1241、値下がり銘柄は2371と値下がり優勢、昨年来高値更新銘柄は35、昨年来安値更新銘柄は36と拮抗でした。
ADA指数は38.7%となり、前日の33.7%から上昇しました。上昇トレンド銘柄の新規買いやヘッジ空売りの買い戻しなどを進めたことによるものです。
<急落は突然に・・・>
個別銘柄をみると、アニコムホールディングス(8715)、ペプチドリーム(4587)サイバーエージェント(4751)、シノケングループ(8909)など高値更新となっている銘柄もあります。
しかし、まだほとんどの銘柄が25日移動平均線を割り込んでいて、下降トレンドのままです。
何度も繰り返しになりますが、下降トレンドというのは、そこからさらに株価が下がる可能性がある状態です。「割安だ」とか「そろそろ反発する」などという、根拠のない理由で安易に手出ししないようにしましょう。
また、上昇トレンドであっても、買いに適さないタイミングというのがあります。それは25日移動平均線から大きくかい離した状況です。
例えば昨日は、アイロムグループ(2372)の株価が急落しました。それまで順調に株価が上昇を続け、25日移動平均線を大きく超えていました。
この銘柄を、25日移動平均線を超えてすぐに買うのであれば問題ありませんが、昨日のように、25日移動平均線から40%近くもかい離したタイミングで買うと、今回のように突然の急落に見舞われることになりかねません。
なお、いつ株価がこのように急落するかは、事前に予測することはできませんが、移動平均線からのかい離が大きくなるほどそのリスクは高まります。
私は、原則として25日移動平均線からのかい離が10%を超えている場合は新規買いをしないようにしています。
もちろん、10%超えで飛び乗って買ってもうまくいく場合もありますが、私は10%超えになってしまっている銘柄は「縁がなかった」とあきらめるようにしています。
上場している銘柄は数千銘柄ありますから、それでも買う銘柄に困ることはないはずです。
常に「利益を取りに行く」のではなく「大きな負けを避けるようにする」ことを第一に考えることができる人が、株式投資で生き残ります。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。