<5月12日の日本株>
週末、5月12日の日本株は後場少し持ち直したものの終日弱い動きでした。日経平均株価の終値は前日比77円65銭安の19883円90銭でした。TOPIX、マザーズ指数も下落しました。
値上がり銘柄数1395に対して値下がり銘柄数2118と値下がり優勢でした。年初来高値銘柄は162、年初来安値銘柄が22とやや増加してきました。
12日のADA指数は72.8%となり、前日の76.9%から低下しました。決算発表等により25日移動平均線を割り込んだ銘柄の売却を進めたためです。
<個別銘柄は強弱まちまちの動き>
個別銘柄の動きをみると、強い銘柄、弱い銘柄まちまちの動きです。日本M&Aセンター(2127)、MonotaRO(3064)など上値追いの銘柄、プレサンスコーポレーション(3254)など直近高値を超えてきた銘柄、エン・ジャパン(4849)など決算発表を好感して大きく上昇した銘柄などがあります。
その一方、決算発表を受けて株価が大きく下落した銘柄も目立ちます。デジタルガレージ(4819)、ファインデックス(3649)、メディカル・データ・ビジョン(3902)などは25日移動平均線を割り込んでいますし、アカツキ(3932)など25日移動平均線を割り込んではいないものの、大きな陰線を引いて下落したものもあります。
ここまでの傾向をみると、好決算を好感して上昇した銘柄はその後も上昇しやすく、決算がよくなかったため下落した銘柄はその後も下落しやすいような印象を持っています。
ただし、決算の表面的な数値に反応して株価が大きく下落するケースもあります。この場合、その後株価が持ち直して上昇トレンドに転じますので、そのタイミングで新規買いするのが良いと思います。
<日本株調整局面入りの可能性も>
年初来高値更新銘柄が最も多く、年初来安値更新銘柄が最も少なかったのは5月8日です。このとき年初来高値更新銘柄366、年初来安値更新銘柄ゼロでした。
5月12日では、年初来高値更新銘柄が162まで減少する一方、年初来安値更新銘柄は22まで増加してきました。
これから判断すると、日本株は5月8日ごろに一旦のピークをつけ、調整局面に入る可能性も十分考えられます。25日騰落レシオが131.2%まで上昇していることも気がかりです。
ただし、個別銘柄ごとに値動きの強さが異なります。上昇トレンドをキープしている個別銘柄は、下手に売らない方がよいと思います。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。