<10月14日の日本株>
週末10月14日の日本株は上昇し、日経平均株価の終値は前日比82円13銭高の16856円37銭でした。TOPIXも上昇しましたが、マザーズ指数は小幅下落でした。
個別銘柄の動きは値上がり1851に対して値下がり1499とほぼ拮抗、年初来高値67に対して年初来安値23という状況でした。全体として方向感の乏しい展開、その中で個別銘柄については強いものは強く、弱いものは弱いという図式に何ら変化はありません。
年初来高値更新銘柄をみると、やはり圧倒的に内需系の銘柄が占めています。やはり、為替の影響を受けない内需系銘柄が物色の対象となっていることに変わりありません。
10月14日のADA指数は56.4%となり、前日の55.4%とほぼ変わらずでした。基本的に多少の銘柄入れ替えを行っている程度です。何か戦略を変えたということもありません。
<25日移動平均線の上で起こる調整は基本的に無視>
私の持ち株も、ある銘柄は年初来高値更新、ある銘柄は25日移動平均線割り込みと、銘柄により値動きがバラバラです。日本株全体としての方向性が不明確な相場ですから、個別銘柄についてもトレンドが下降トレンドに変わったら一旦売却しておく、ということを徹底しないと、仮にここから急落となった場合に大きなダメージを受けてしまいかねません。
ただ、高値から少し下がったら何でも売ってしまうべきなのかといえば決してそんなことはありません。
例えば、リンクアンドモチベーション(2170)や豆蔵ホールディングス(3756)は、水曜日まで株価が下落していましたが、木・金と盛り返して高値を更新しています。
パイプドHD(3919)に至っては、木曜日までの下落を金曜日1日の上昇で全て取り戻しています。
これらの銘柄に共通するのは、株価の下落が25日移動平均線の上方で起こっていたという点です。株価の1日、2日の動きに翻弄されて売買を繰り返していると、完全にマーケットに翻弄されてしまいます。もし、上記の銘柄を株価が少し下落した時点で売却したとして、そこから株価が反転上昇して高値を超えてきたとしたら、心理的にもう買い直すことはできないのではないでしょうか。
でも、株価トレンド分析を用いていれば、25日移動平均線より上に株価が位置している間は、たとえ株価が調整していたとしても保有を続けます。その結果、上記3銘柄は売ることなく、そのまま保有を続けた結果直近高値更新に至っているのです。
私が25日移動平均線をトレンド転換の基準にしているのは、あまり小さい波を追いすぎることのないように、という意味が大きいです。大きい波を追い求めると、買いのチャンスがなかなか巡ってきません。かといって小さい波を追い求めてはマーケットに翻弄されるだけです。小さくもなく大きくもない波に乗ること、それが25日移動平均線と日足チャートの組み合わせによる売買タイミングの判断の根底にあるのです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。