<今日の日本株>
9月29日の日本株は、原油価格の上昇やドルー円相場が1ドル=101円台に乗せたことなどを好感し大幅上昇、日経平均株価の終値は前日比228円31銭高の16693円71銭でした。TOPIXも上昇、マザーズ指数も小幅ながら上昇しました。
今日のADA指数は68.0%となり、前日の62.2%からさらに上昇しました。明確な上昇トレンドになっている銘柄がかなり増加しているため、ADA指数の上昇は自然な流れではありますが、そろそろ買いポジションを膨らませるのも限界に近付いている感があります。
<年初来高値更新銘柄が今年最多を記録!でも・・・>
今日の東証1部銘柄の年初来高値更新銘柄は117となり、今年の最多を記録しました。しかしその一方で、年初来安値更新銘柄も29まで増加しています。また、今日の値上がり銘柄が2288に対し、値下がりも1126銘柄あり、日経平均株価が200円以上上昇したにもかかわらず、決して全面高の相場にはなっていません。
今日は、ここ数日とは異なり、日経平均株価の上昇率(1.39%)の方がTOPIXの上昇率(0.94%)を大きく上回りました。そのため、案の定といいますか、私の保有株の含み益は日経平均株価がこんなに上昇したにもかかわらずかなり減少しました。
このことから分かるのは、今日は今まで上昇していた内需系好業績銘柄が下落し、逆に弱い動きだった輸出関連株・資源関連株・景気敏感株などが上昇したという点です。例えば東邦チタニウム(5727)、新日鐵住金(5401)などが上昇し、ニトリホールディングス(9843)やスタートトゥデイ(3092)などが下落しています。
<ここから上昇の中心となる銘柄を見極める段階>
日経平均株価こそ方向感に乏しいボックス相場での動きとなっているものの、個別銘柄は年初来高値更新銘柄が今年最多になっていることからも分かるように、かなりよい動きになってきています。
一方、今日は昨日まで上昇の中心だった銘柄が一斉に売られ、逆に昨日まで弱い動きだった銘柄が買われる展開でした。もちろん、いつまでも内需系好業績銘柄が買われ続けることもありませんので、私自身も今日の動きは全く心配していませんが、ここから重要なのは「どのような銘柄が今後の上昇の中心となるのか」を見極めることになります。
今は、上昇トレンドにある銘柄であれば、内需系銘柄、輸出関連株、景気敏感株、金融株などをある程度まんべんなく保有しておき、どのジャンルの銘柄が強いかを観察する期間です。そして、明らかに強いジャンルが見えて来たら、そのジャンルに該当する銘柄に資金をシフトしていくのです。簡単に言えば、ここから頭が抜けでた銘柄に厚めに資金を配分すべく、銘柄を入れ替えるための準備期間です。
もしここから円安傾向・原油価格上昇が明確になるのであれば輸出関連株、景気敏感株、資源関連株などが上昇の中心になるでしょうし、円高傾向が続くのであれば内需系好業績銘柄が上昇中心になるだろう、と今はみています。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。