<今日の日本株>
5月17日の日本株はやや大きめの上昇となり、日経平均株価は前日比186円40銭高の16652円80銭で引けました。また、昨日急落したマザーズ指数も今日は持ち直し、前日比プラスで終えました。
私自身は、新興市場市場銘柄の保有割合が高いですから、ひとまずは下げ止まりの動きとなりほっと一安心というところです。
今日のADA指数は前日の44.2%とほぼ変わらずの44.7%となりました。ただ、今日も決算で急落した銘柄を外し、決算が好調な銘柄を買うなど銘柄入れ替えの作業はそれなりにありました。
<ストップ高銘柄と大幅安銘柄との違いは?>
今日のマザーズ銘柄をみると、例えばロゼッタ(6182)やメディカル・データ・ビジョン(3902)のように昨日の軟調な動きから早速切り替えしてストップ高まで駆け上がった銘柄もあります。その一方、ブランジスタ(6176)やJIG-SAW(3914)のように、今日も大きく値下がりした銘柄もありました。両者の違いはどこにあるのでしょうか?それは、株価チャートの形にあります。
メディカル・データ・ビジョンはあまりきれいな形ではありませんが、ロゼッタの日足チャートをみると、きれいな右肩上がりになっていることが分かります。
一方、ブランジスタの日足チャートをみると、昨日の大陰線で、チャートがポキッと折れてしまっているようにみえませんでしょうか。つまり、ブランジスタやJIG-SAWは、株価チャートを見る限りにおいては、右肩上がりの上昇がすでに終焉してしまっているのです。
ひとたびチャートの形が壊れると、それが修復されるまでかなりの時間が必要となります。修復されずに株価の下落が止まらなくなってしまうことも多々あります。
<崩れた銘柄には安易に手を出さない>
ブランジスタなどは、昨日の高値からみればたった2日で株価が半値になってしまっています。これを見て、「これだけ短期間に下がったのだからそろそろ反発するだろう」などと買いを入れるのは危険です。デイトレーダーでない限り、一度崩れた銘柄に安易に近づくべきではありません。
チャートの形が壊れるということは、上値で大量のシコリができてしまっていることを意味します。そのため、よほど強力な買い圧力がなければ、上値はどうしても重たくなってしまうのです。また、直近で大きく株価が上昇しただけに、大天井をつけてしまった可能性すらあります。
ですから、チャートが崩れた銘柄に固執するのではなく、きれいな上昇トレンドが続いていて上値にシコリのない銘柄を選んだ方が得策です。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。