<今日の日本株>
3月4日の日本株は今年初の4日続伸となり、日経平均株価は前日比54円62銭高の17014円78銭と、およそ1ヶ月ぶりに17000円台を回復しました。
当然ながら、個別銘柄においても25日移動平均線を明確に超えてくるものがますます増えてきており、どの銘柄に資金を投入するべきか悩ましい状況となっております。逆に言えば、投資銘柄の選択に困ってしまうことこそが上昇トレンドの特徴ですから、望ましい状況ともいえます。
そんなことから今日のADA指数は64.5%と、前日の60.4%からさらに上昇しました。強気でいきたい方なら、今日の時点で投資可能資金の80%ほど投下しても良いと思いますが、私はここからはしごを外されて再び急落しても致命傷を負わないように、投下資金を少し抑え目にしています。
<まだまだ過熱感は小さい>
日本株の全体相場が過熱しているかを表す指標として有名なのが「騰落レシオ」です。25日騰落レシオを用いるのが一般的で、これが130%、140%まで上昇してくるとかなり相場は過熱していることになります。でも、本日時点でまだ100.7%です。過熱感を警戒するのであれば、この数値が120%を超えてきたあたりからで十分でしょう。
ちなみに、6日騰落レシオは昨日時点で200%を超えてきていて、超短期的には軽い調整が入ってもおかしくありません。それでも、相場全体が急落しない限り、強い銘柄はほとんど下がらないでしょう。
<基本は上昇トレンドの銘柄を持ち続けてトレンドに乗るだけ>
日経平均株価、そして多くの個別銘柄が25日移動平均線を明確に超えて上昇トレンドに入っています。今夜の米雇用統計にマーケットがどう反応するかどうかは気がかりではありますが、来週も、保有銘柄の上昇トレンドが続く限りは保有を続ければよいと思います。もし、短期間に2倍とか3倍に急騰するようなことがあれば一部を利食いするのもよいでしょう。
また、ここから新規買いするのであれば、すでに株価が大きく上昇し、25日移動平均線とのかい離が10%を超えているような銘柄は私なら避けます。まだまだ25日移動平均線を超えたばかりでかい離率が小さい銘柄もたくさんありますからそちらを選びます。
もしここから急落した場合、すでに株価が大きく上昇している銘柄を買ってしまうと高値掴みになってしまう危険性があります。損切りを適時適切に行わなければ、20%、30%の損失はあっという間です。
でも、25日移動平均線を超えたばかりで移動平均線とのかい離率も小さい銘柄なら、移動平均線を割り込んだらすぐ損切りすれば、不用意に損失を拡大させずに済みます。常に「ここから株価が大きく下がっても損失を小さく抑えられる」方法を用いるようにしてください。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。