超低金利とジャンク債に群がる投資家たち

<原油価格下落でジャンク債のリスクが急上昇>
先日のフィスコのニュース記事で、ニューヨーク株式の大幅下落原因の1つとして、ジャンク債に投資するファンドが解約制限をしたため、と解説されていました。
ジャンク債を発行しているのは、シェールガス・オイル関係の企業が多いという話を以前聞いたことがあります。

シェールガスやシェールオイルは採掘コストがそれなりにかかりますから、原油価格が高くなければ採算割れになります。
しかし現在は原油価格の下落が続き、ついに30ドル台半ばまできてしまいました。こうなると、シェール各社は大赤字となり、発行した債券が次々とデフォルトしてしまう懸念が投資家の間で一気に蔓延した結果、上のニュース記事のような事態になったのでしょう。

<ジャンク債は「投資不適格」な債券>
そもそもジャンク債は日本語では「投資不適格債」と呼ばれ、リスクが非常に高いものです。
しかし、世界中で未曾有の超低金利が続いているため、少しでも良い利回りを求め、ジャンク債へ多額の投資資金がつぎ込まれていきました。

例えば優良企業の社債利回りが4%のとき、ジャンク債の利回りが20%だとしましょう。多くの投資家は、リスクを冒してジャンク債を買わずとも、4%の利回りの優良企業の社債で十分満足するはずです。
しかし、超低金利で優良企業の社債利回りが0.8%、ジャンク債の利回りが6%となると、0.8%の利回りでは満足できない投資家が、次々とジャンク債へ投資していくのです。
別にジャンク債の信用度が高まった結果利回りが下がったのではありません。超低金利で行き場を失った投資資金がジャンク債に流れただけです。ジャンク債のリスクは何も変わっていません。

<超低金利時代にジャンク債に投資するのはどういう意味を持つのか>
私は、超低金利のときに、少しでも高い利回りを求めるのは非常に危険だと思います。利回りが低いということは、言い換えれば「債券がバブル状態にある」ということです。超低金利時代にジャンク債を買うということは、リスクの高い債券をとんでもない高値で買っていることを意味するのです。
日本でも、個人投資家が少しでも高い利回りを求めて、投資不適格の社債に群がっていますが、彼らが大ケガをしないことを心から祈るばかりです。