日銀の金融政策変更にマーケットが円高で反応した件

9月21日の日銀金融政策決定会合にて、従来の金融緩和の枠組みは基本として変えないものの、年間80兆円の国債買い入れを軌道修正し、長期金利をゼロ%に誘導するよう国債の買い入れ額を上下させることが決定されました。
黒田総裁の記者会見でその内容が説明されると、為替レートは一気に1ドル=100円台まで円高に振れました。

今回の金融政策変更につき、市場参加者はおおむね次のように感じていると思います。
・量的緩和から金利誘導にターゲットを変更したことが実質的なテーパリング(引き締め)の懸念ありととらえている
・これ以上量的緩和の規模を拡大できない恐れが高まり、日銀の金融政策の限界を強く感じ始めている

私自身、国民の可処分所得が増えないにもかかわらず物価が2%上昇することはあり得ないと思っています。もし、可処分所得が増えないのに企業が値上げをすれば、人々はその品物を買い控えるでしょうから企業の売り上げは減少し、結局元の価格に戻さざるを得ないでしょう。
結局、いくら金融緩和をしても物価も上昇しないし景気も良くならない、これは一部の専門家の方は前々から指摘していたのですが、いよいよ多くの人がこれを実感し始めたのではないかと思います。

では、ここから日本株に対してどのように臨むかですが、テーパリング懸念や金融緩和限界説がここまで露呈してくると、為替レートは円高圧力がかかるはずです。
一方、円高になると通常は日本株は下がるのですが、最近の日本株は円高に対する抵抗力がつきつつあります。もし、円高傾向にもかかわらず日本株が上昇するならば、これは新たな上昇ステージの始まりの可能性が高いと考えるべきでしょう。

ただし、テーパリング懸念や金融緩和限界懸念によって為替レートが円高に向かったわけですから、実際に日銀が金融緩和を目に見える形で縮小した場合、これは急速な円高となり、そうなれば日本株も悪影響を免れないはずです。今後、そうした兆候が現れた場合は保有株を減らし、守りに徹する必要が出てくるでしょう。株価が急速に下落する可能性もありますから、保有株が下降トレンドに転じたらすぐに売却するような機敏な行動が求められると思います。