投資で最も重要なことを教えてくれた中国株

今回の世界同時株安の一因は、中国株の急落にあるといわれています。中国は、株価対策として、今年からサーキットブレーカーを導入し、指数が7%下落した場合取引を終日中止することとしました。
ところが、1月4日と7日に相次いで指数が7%下落し、サーキットブレーカーが発動されてしまいました。中国当局は慌ててサーキットブレーカー制度を当面見合わせることにしましたが、週明け11日も株価は大きく下落してしまいました。

投資をするにあたり私も含め投資家が最も重視しているのは「流動性」、つまり売りたいときにいつでも売れるという点です。
例えば、不動産はいったん市況が悪化すると、買いの手が一気に引っ込み、売るに売れない状態が続いてしまうことが珍しくありません。
でも、上場株式であれば、マーケットが開いていれば常に買い手が存在しますから、多少の値下がりを覚悟すればいつでも株を売ってキャッシュに換えることができます。

ところが、中国のサーキットブレーカー制度は、この「流動性」をマーケットから失わせてしまうものでした。
なにしろ、7%指数が下落すれば、その日はもう売ることができなくなってしまうわけですから、例えば指数が5%下落したら「今すぐ売らなければ」と多くの投資家が不安になり売り急ぐ結果、簡単に指数が7%下落してしまうのです。
このように、マーケットの自由な取引に制限をかけることは、株価維持の対策のつもりが逆効果になってしまうことが多いのです。

何が起こっても売買ができる流動性の高さが上場株式の一番のメリットです。思い起こせば、2001年のアメリカ同時多発テロ事件が起きた翌日も、2011年の大震災が起きた翌営業日も、日本の株式市場は開いていました。売りたい人が売ることのできる環境を守ってくれたのです。これはとても素晴らしいことです。
私はどんな時も流動性を維持してくれる日本株には投資しますが、売りたいときに売れなくなる可能性が大いにある中国株に投資するのは怖いな、と思ってしまいます。