ワインファンド「ヴァンネット」倒産から個人投資家が学ぶべきこと

<有名な投資アドバイザーも推奨していたワインファンドが破産>
本日(3月7日)、ワインファンドを運営していた「ヴァンネット」が自己破産を申請しました。
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4150.html
このワインファンドは、ある著名な投資アドバイザーの方が推奨していたため、ご存知の方も多かったのではないでしょうか。
このファンドは以前から胡散臭いうわさがあったようですが、こうした投資詐欺的なものは世の中からなくなることがありません。それは私たちが持つ「お金に対する欲望」がなくならないかぎり今後も繰り返されることでしょう。

<資産運用・投資のアドバイスが適切に行える税理士は非常に少ない>
実は、このファンドは何名かの税理士も絡んでいて、「税理士の先生が勧めるのだから安心だ」と、多額の出資をした顧客も少なくないようです。しかし、私に言わせれば、税理士のほとんどは資産運用・投資に対して正しい知識を持ち合わせていません。お客様に対して資産運用の適切なアドバイスができる税理士は、せいぜい50人に1人くらいではないでしょうか。少なくとも、自分のお金を使って資産運用を行い、かつそれなりの成果を上げている税理士から、適切なアドバイスをもらうようにしてください。

<金融機関が販売する金融商品は「制度設計」の面からは安心できる>
私も、お客様から証券会社や銀行等が営業で持ってくる金融商品について相談を受けることがありますが、その回答はほとんどが「やらない方が良い」というものです。金融機関が営業してくる金融商品については別の日に詳しく書きたいと思いますが、実は金融機関で販売する金融商品は、当然投資リスクの面からは不満はあるものの、制度設計としては安心できるものなのです。
つまり、ファンドの運営者が出資者から集めたお金を使いこんだり、出資金を配当に回して自転車操業を繰り返すという心配はありません。その面では安心して投資できる商品だといえます。

<問題が生じるのはほとんどが「私募ファンド」>
銀行や証券会社が販売するファンドは、「公募投資信託」と呼ばれ、投資家保護のために非常に厳しい規制のもとで運用されています。
しかし、今回のワインファンドもそうですが、世の中にはしっかりとした規制で守られていないファンドが数多くあります。こうしたファンドを「私募ファンド」と言いますが、投資詐欺と呼ばれる事件は、まずこの私募ファンドで起こります。私募ファンドは、公募投資信託に比べて格段に規制が甘いからです。
ですから、私たち個人投資家が投資詐欺にあったり、とんでもない金融商品やファンドに出資しないようにするためには、まず「私募ファンド」への投資を控え、上場している株式や、銀行・証券会社で販売しているような公募投資信託への投資を行うことを心掛けてください。
もちろん、私募ファンドの中にも優良なものはあります。しかし、優良ファンドなのか詐欺まがいのものなのかを、個人投資家の方が外部からうかがい知ることはまず不可能です。ですから、「性善説」ではなく「性悪説」に立ち、怪しい可能性が払しょくできないものには一切投資しない、という気持ちが必要です。

こうした詐欺まがいの私募ファンドは、「安心・安全」「必ず値上がり」というイメージを植え付け、個人投資家に出資させるケースが大多数です。でも、安心・安全で必ず値上がりする商品などありません。投資経験の長い投資家は、そのことをよく肌で理解しているので怪しい投資話には乗りませんが、初心者の方はつい騙されてしまいがちなので、十分に注意してください。